北海道余市町が、地域の産業振興を目指して新たなプロジェクトを立ち上げました。これは、ふるさと納税制度を活用したガバメントクラウドファンディング(GCF®)によるもので、2つのプロジェクトが同時進行で寄付を募ります。目標金額は合計で8,900万円となっており、寄付期間は2024年10月3日から12月31日までの90日間です。
まず一つ目のプロジェクトは「本場の生ハム、サラミを余市から発信」するものです。余市町は美食の町を目指しており、特に日本で短期間で製造される生ハムやサラミとは異なり、世界的に人気のある長期熟成型の製品を作り出す計画です。これにより、余市町から本格的な生ハムやサラミを全国に発信し、新たな産業を興すことを目指しています。このプロジェクトには、5,000万円の資金が目標とされています。
二つ目は「りんごからはじめる農業活性化」で、特産品「りんごのほっぺ」をより多くの人に届けることを目的としています。余市町産の100%果汁ジュースである「りんごのほっぺ」は、30年以上にわたり愛され続けてきました。このプロジェクトでは、新たな製造機を導入し、生産性を向上させることで地域の果樹農業を活性化します。こちらの目標金額は3,900万円です。
余市町長の齊藤啓輔氏は、「余市町は豊かな海や山の幸に恵まれており、食文化の深化がさらなる地域活性化に繋がると信じています。今回の2つのプロジェクトは、余市の誇る食資源を活用したもので、多くの方に共感していただける内容と自負しています」と語ります。
寄付金は各プロジェクトの具体的なニーズに応じて使われ、生ハム・サラミの製造工房の建設や、りんごの加工機の更新に充てられます。GCF®は、地域課題の解決を共有し、寄付者と地域がより密接になれる仕組みです。特に、この取り組みは2019年度のグッドデザイン賞を受賞しており、自治体が直面する課題に対する新たな解決策として高く評価されています。
余市町は過去30年以上にわたり果樹栽培やウィスキーなどさまざまな食産業を展開してきました。新たに生まれるプロジェクトは、この地での果樹栽培の可能性をさらに広げ、地域の雇用や経済の成長を促すことでしょう。
GCF®の仕組みによって、寄付者が地域の課題を理解しやすくなり、定期的に地域と関わりを持つきっかけになることが期待されます。プロジェクト参加者だけでなく、地域全体が繁栄し、より多くの人々に愛される町を目指す余市町の未来にご注目ください。寄付に関心を持たれる方は、以下のプロジェクトURLを訪れて支援を検討してください:
1.
本場の生ハム、サラミを余市から発信したい
2.
りんごからはじめる農業活性化