革新の放熱素材
2025-06-17 16:58:30

名古屋大学発のU-MAP、革新的放熱素材「Thermalnite」量産開始を発表

名古屋大学発の放熱素材、Thermalniteの量産開始



愛知県名古屋市に本社を置く株式会社U-MAPは、最新の高熱伝導性繊維状セラミックス「Thermalnite®」の量産体制を確立したことを発表しました。この新素材は、既存技術の限界を突破する放熱性能を実証しており、特に急速に進化するエレクトロニクス産業において、熱管理の革新をもたらすことが期待されています。

Thermalniteとは?


「Thermalnite」は、名古屋大学の研究から生まれた新しい素材です。この素材は高熱伝導性を持ちながら、軽量かつ柔軟性も兼ね備えています。従来の電子材料に比べ、少量の添加でその性能を大きく向上させることができるため、エレクトロニクスの発熱問題に対する解決策として注目を集めています。

エレクトロニクスの熱問題への挑戦


エレクトロニクス分野では、高性能化が進む一方で発熱問題が深刻化しています。特にEV(電気自動車)や次世代通信技術(5G/6G)の導入が進む中、熱管理は製品の信頼性や寿命を左右します。これまで、熱伝導性を確保しようとすると、強度や加工性とのトレードオフが生じ、設計において悩ましい課題とされてきました。しかし、Thermalniteはその両者を高次元で実現した素材です。

Thermalniteの特性


1. 高い熱伝導率: 従来の材料にThermalniteを10%添加することで、熱伝導率が10倍に向上。
2. 軽量性と柔軟性: その性質のため、さまざまな形状への加工が可能。
3. 多様な材料との相性: 様々なフィラー材料や樹脂との組み合わせが可能で、製品の多機能化を実現。

これにより、製品設計の自由度が増すだけでなく、様々な用途において新たな可能性が開かれます。

量産体制の確立


U-MAPは、技術の効果検証のみならず、量産性や安定供給の面でも準備を進めてきました。大型合成炉を活用し、Thermalniteの生産プロセスを確立。現時点で年間数百kgの規模での生産が開始されており、初期市場のニーズに応じた供給体制も整っています。

次世代エレクトロニクスへの期待


Thermalniteは、EVバッテリーやパワー半導体、データセンターなど、将来性の高い分野での熱対策材料としての役割が期待されています。国内外の複数企業がこの素材の採用を検討している他、技術連携や評価導入の動きも加速しています。

U-MAPは、Thermalnite単体の開発にとどまらず、独自のハイブリッドフィラー合成技術や、精密な物性評価を通じたサポートを提供しています。このように、企業との共同研究や技術提携を通じて、新たな製品開発を加速させる方針です。

持続可能な未来を目指して


U-MAPは、「Goal 2030」を掲げて既存の技術に挑み、Thermalniteを通じて持続可能な社会の実現に貢献していく計画です。これからも、顧客と共に未来を創るための開発を進めていきます。

会社概要


  • - 会社名: 株式会社U-MAP
  • - 所在地: 名古屋市千種区不老町 名古屋大学TOIC601
  • - 代表者: 西谷健治
  • - 設立: 2016年12月12日
  • - 事業内容: 高熱伝導性材料「Thermalnite®」の研究開発・製造・販売
  • - URL: https://umap-corp.com/

Thermalniteが牽引する未来のエレクトロニクスを期待しつつ、持続可能な社会に向けた技術革新に目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社U-MAP
住所
愛知県名古屋市千種区不老町名古屋大学インキュベーション施設207
電話番号
052-783-0310

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