理研ジェネシスと富士フイルム和光純薬の新提携
株式会社理研ジェネシス(品川区)が、富士フイルム和光純薬株式会社(大阪市中央区)との業務提携を発表しました。この提携により、両社はオーリンクプロテオミクス株式会社の高感度プロテオーム解析「Olink™」を活用し、これまでにない形でのワンストップサービスを提供することが可能になります。これにより、スクリーニングから詳細解析までの流れを一貫して支援し、精密医療の発展に寄与します。
業務提携の背景と目的
近年、同じ疾患でも治療効果や副作用には個人間で差があり、それに応じた精密医療が求められています。そのためには、次世代のバイオマーカーを特定するための研究が不可欠です。オーリンクプロテオミクスによって提供されるOlinkは、最新のプロテオーム解析技術で、わずかな生体サンプルからキーとなるタンパク質を特定できます。この技術の実力を活かし、両社は患者一人一人に適した医療を目指しています。
Olinkプラットフォームの特長
Olinkプラットフォームには、網羅的な探索と特定タンパク質解析の2つの用途があります。具体的には、次世代シーケンサー(NGS)対応の「Olink Explore HT」と「Olink Explore 3072」、定量PCR(qPCR)対応の「Olink Target」シリーズなどがあり、これらを利用することで、さまざまな医薬品開発フェーズでのバイオマーカー研究が可能になります。これまで、国内では別々のプロバイダーによってサービスが提供されており、シームレスな研究進行が難しいという課題がありました。
新たなワンストップサービスの実現
今回の業務提携により、理研ジェネシスによるOlink Exploreシリーズと富士フイルム和光純薬のOlink Targetシリーズが一堂に会し、一元的なサービスが実現します。これにより、バイオマーカーの探索から臨床応用までを一貫してサポートする体制が整います。両社は、それぞれの専門知識を活かし、より高精度な医療サービスを提供することを目指しています。
実績と今後の展望
Olinkは、国内外の製薬会社や医療機関で活用されており、多くの研究成果を挙げています。特に、UKバイオバンクなどで多くのデータ解析の実績があります。今後、理研ジェネシスは、精密医療に特化した診断薬の開発や、富士フイルム和光純薬の製薬サービスを活用し、より多くの患者に恩恵をもたらす新たな医療ソリューションを展開することが期待されています。
まとめ
理研ジェネシスと富士フイルム和光純薬の提携は、精密医療の世界における新たな一歩となるでしょう。両社の知見を集結し、高度な解析技術とバイオインフォマティクス解析を統合させることで、未来の医療に貢献するサービスを提供すると共に、患者に対する医療の質を向上させることが期待されています。今後の展開に目が離せません。
詳細については、理研ジェネシスの公式サイト(
こちら)をご覧ください。