製造業・卸売業・小売業におけるAI活用調査の現状と課題
株式会社キャムが実施した調査によると、製造業、卸売業、小売業に従事する約361名の企業人の中で、約3割がAIを業務で活用していることが明らかになりました。しかし、基幹業務への浸透は2割前後にとどまっています。これは、AI活用の実態が意外に限られたものであることを示しています。
調査の背景
近年、AI技術が急速に普及し、さまざまな業種で業務効率化が進んでいます。特にマーケティング分野では、文章作成や広告コピー生成、IT分野ではコード生成や仕様整理など、多岐にわたります。しかし、製造業・卸売業・小売業においては、AI活用の程度がわからず、実態が明らかにされていなかったのです。そこで、株式会社キャムが「CAM's POV」編集部の協力を得て、業務でのAI活用状況に関する調査を行いました。
調査結果のサマリー
調査の結果、以下のような特徴が明らかになりました。
- - 業務でのAI活用: 約31.3%の企業が「日常的に活用している」または「試験的・部分的に活用している」と回答しました。
- - 間接業務でのAI活用: 書類やメール作成などの間接業務でのAI利用率は49.6%と高く、一方で基幹業務への活用は約20%にとどまりました。
- - AI活用の目的: AIの活用目的としては、「新しい施策のヒントを得る」という回答が最も多く、続いて「単純作業の自動化」が挙げられました。
- - AI導入の課題: AI活用が進まない理由として最も多かったのは「特に理由はない」で48.0%、次いで「何から始めればよいかわからない」が24.6%という結果になりました。
- - AIと人の役割: AIを補助的な役割と捉え、「人が最終判断を行うべき」という意見が28.3%を占めました。
AI活用の現在地
調査の結果から、製造業・卸売業・小売業では一部の業務でAI導入が進んでいるものの、業務の根幹にあたる基幹業務への本格的な組み込みには至っていないことが分かりました。AI活用は始まっているものの、業務全般においてどのようにAIを組み込むかという設計が今後の課題です。
調査概要
- - 調査対象: 製造業・卸売業・小売業に従事する会社員 (男女、20歳以上、役職・雇用形態を問わず)
- - 有効回答数: 361名
- - 調査方法: インターネットアンケート
- - 調査内容: AIの活用状況、活用業務、活用目的、導入課題など
- - 調査期間: 2026年1月
このように、AIの浸透状況に関しての理解が深まる一方で、実際の導入に向けてはまだまだ課題が多く存在することが浮き彫りになりました。今後のAI活用の進展が期待される中で、これらの問題を解決するための支援が求められています。