災害体験型アミューズメントパーク『nuovo』が全国展開へ

『nuovo』が目指す新しい形の防災教育

災害が多発する現代において、災害に対する意識を高めることの重要性はますます増している。しかし、日常生活の中でその意識をどう保つかは容易ではない。そのため、一般財団法人日本笑顔プロジェクトが展開する災害体験型ライフアミューズメントパーク『nuovo（ノーボ）』が注目を集めている。この施設は「平時を楽しみ、有事に備える」というテーマのもとで設計されており、今年で開設から約1年を迎える。

アミューズメントパーク『nuovo』の特徴

『nuovo』は特に災害時の体験を通じて、楽しみながら防災意識を高めることを目指している。「農業」と「防災」を組み合わせた名称は、イタリア語で「新しい」を意味し、21世紀型アミューズメント施設としてのコンセプトが込められている。ここでは、実際に災害のシミュレーションを体験できるプログラムが用意されており、参加者は楽しみながら防災に関する知識を深めることができる。

全国展開の計画

日本笑顔プロジェクトは、2021年内に2つのエリアで『nuovo EX』を開設する計画を発表した。ひとつは長野県の戸狩、もうひとつは千葉県の成田で、両地域にて同時オープンが実施される。これらの施設は今後、全国47都道府県へと展開される予定で、2022年には全国10ヵ所、2023年には30ヵ所、最終的には2024年までに全国での網羅的な展開が計画されている。

例えば、戸狩の施設は、人気の観光地である戸狩温泉スキー場の近くに設置され、豊かな自然に囲まれた落ち着いた環境で宿泊も可能だ。体験内容には小型重機やバギー、さらには水陸両用車の体験も含まれている。

明るい未来を見据えて

このように、国の防災意識の向上に寄与するアプローチを取る『nuovo』。単なるアミューズメントパークではなく、地域と連携し、災害時には全国的な支援ネットワークの構築を目指す施設なのだ。特に、最近の自然災害の多発は人々の心に不安をもたらしているため、このような体験型の防災教育は重要性を増す一方であろう。

今後、『nuovo』がどのように全国展開を進め、より多くの人々に楽しさと防災意識を提供していくのか、非常に注目が集まる。