阪急阪神HDが日立と大阪大学と協力して心不全患者向けのデジタルサービスを構築
阪急阪神ホールディングス株式会社(以下、阪急阪神HD)、株式会社日立製作所(以下、日立)、国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科学講座は、超高齢社会における持続可能な医療モデルの実現を目指し、新たな「在宅心不全自己管理支援サービス」の構築に向けた共同検討を開始しました。この取り組みは、心不全患者の在宅ケアをデジタル技術を利用して支援するためのものです。
背景と目的
日本は超高齢社会を迎え、医療・介護費用の増加が大きな社会的課題となっています。2020年度の医療費は約50兆円に達した後もさらに増え続け、2040年度には約94兆円になると予測されています。このような中、阪急阪神HDと日立は、健康情報や医療関連データを集約したPHRアプリを通じた在宅ケアのサポートをどう実現するかの検討を始めました。
特に、心不全は日本の3大疾病の一つであり、その患者数は超高齢化に伴って増加傾向にあります。このニーズに応えるため、心不全患者がボードにデータを記入し、医療機関とのスムーズな情報連携を図るシステムを構築することが重要です。
新サービスの内容
本サービスは、心不全患者向けのデジタルPHRアプリを基盤にしています。患者はアプリを用いて日常の健康データを入力し、自己管理ができるようになります。これにより、心不全の重症化や再入院を防ぐための行動変容を促すことが期待されています。
具体的には、PHRアプリ「いきいき羅針盤」には、心不全患者向けの自己管理アプリ「LVAD自己管理記録ノート」が搭載されており、毎日のバイタルデータや問診の結果を入力できます。さらに、専門家による食事レシピやセルフケア動画も提供され、患者の健康的な生活を支援します。
多職種連携の強化
阪急阪神HD、日立、大阪大学は、この新サービスの利用を通じて、患者、介護者、多職種(医療従事者、介護スタッフなど)との間で情報を共有し、双方向のコミュニケーションを強化します。これにより、患者のQOLの向上とともに、多職種間の業務効率化も図れます。2025年度には、実証事業を通じてその効果を検証する予定です。
今後の予定
このプロジェクトは段階的に進められ、まずは重症の心不全患者に特化したサービスを開発します。その後、より多くの患者層への拡大を目指していきます。最終的には、医療費の削減効果を顕在化させ、持続可能な医療モデルの構築を囲んでエビデンスやデータの蓄積を進めることで、持続可能なヘルスケアエコシステムの実現を目指しています。
この共同検討は、心不全患者への新しい治療支援の道を開く可能性があり、同時に、私たちの医療システム全体に新たな風を吹き込むことを期待されています。今後の進展にも注目が集まります。