松本友理が語るインクルーシブデザインの未来とその戦略
2026年2月19日、東京国際フォーラムで開催された「サステナブル・ブランド国際会議2026」で、Haluの代表取締役・松本友理が登壇しました。この国際会議は、サステナビリティに関心を持つ企業や団体、学界、次世代のリーダーたちが集う場であり、日本では10周年を迎えた重要なイベントです。
松本氏はこの日、「インクルーシブデザイン」を経営戦略として位置付けることの重要性について熱く語りました。インクルーシブデザインとは、高齢者や障害者など、従来のデザインプロセスでは見逃されがちなニーズに着目し、当事者を巻き込んだ共創のデザイン手法です。このアプローチは、単なる配慮や社会貢献にとどまらず、企業の持続的成長を促進する力を持つというメッセージが発信されました。
イノベーションの源泉とは
松本氏は、インクルーシブデザインがもたらすイノベーションの可能性に注目しています。自身の経験から生まれたブランド「IKOU(イコウ)」は、障害児と健常児が共に使用できるデザインを特徴としています。その第一弾として提供されている「IKOUポータブルチェア」は、障害児専用の福祉機器ではなく、すべての子どもが使えるように設計されており、コストも抑えた形で販売されています。これは、従来のオーダーメイドの福祉機器に比べて圧倒的に低価格で、多くの家庭に普及しています。現在、全国で83の団体や施設に導入されているとのことです。
インクルーシブな社会の実現に向けて
「IKOUポータブルチェア」は、主にスポーツ施設や商業施設での利用が進められており、利用者からの評価も高いです。実際に行われた共同調査では、70%以上の保護者が再度利用したいと回答していることが示されています。これは、インクルーシブデザインが高い満足度と収益性を持つことを示した良い事例です。
松本氏は、現状として世界には18.5億人の障害者が存在し、関連する購買力は13兆ドルにのぼりますが、その5%の企業しか障害者の声を生かしていないと指摘しました。この状況を変え、マイノリティを配慮の対象ではなく、価値を共創するパートナーとして捉える重要性を強調しました。
Haluの使命
Haluは、インクルーシブデザインをビジネスに取り入れるため、さまざまな企業や団体と共創しており、例えば研修やプロジェクト管理を行っています。障害児育児の実際の声を基に、より良い商品やサービスを展開し、お客様の満足度向上や収益に貢献しています。松本氏は、これは一企業だけの力では実現できないものであり、広く社会全体の協力が必要だと訴えました。
インクルーシブデザインの重要性
インクルーシブデザインの実践は、障害を持つ人々の生活の質を向上させるだけでなく、すべての人にとって使いやすい社会を創造するために必要です。これまで見逃されてきたニーズをうまく取り入れることで、企業は新しい価値を生み出し、成長を促進することができます。松本氏の発信するメッセージには、未来のビジネスにおけるインクルーシブデザインの役割の重要性が込められています。
まとめ
松本友理氏の発言を通じて、インクルーシブデザインが企業経営戦略の中にどのように組み込まれるべきか、その方向性が示されました。企業の柔軟性と社会的責任が求められる今、新たなビジネスチャンスを生むためにどう取り組んでいくかが大切です。Haluのこれからの取り組みから目が離せません。