次世代を担う中学生が体験する海洋研究の最前線とその意義

2025年11月23日、東京海洋大学にて開催された「2025年度日本魚類学会年会」に、全国から選ばれた中学生10名が参加しました。このイベントは、一般社団法人日本3D教育協会による「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の一環です。このプロジェクトでは、中学生が最新の3D技術を用いて海洋生物の研究に取り組み、将来の多様な分野での活躍を促進することを目標としています。海洋を未来へ引き継ぐための教育活動として、日本財団「海と日本プロジェクト」にも則った内容です。

イベントの概要

「2025年度日本魚類学会年会」では、多数の著名な研究者たちの発表が聴かれ、中学生たちは科学的探究への理解を深める場が設けられました。日程は11月23日の10:30から16:00までで、参加者には5期生の中学生たちや講師、スタッフも含まれ、合計約12名が集まりました。この学会は、全国規模で展開され、多くの研究者が自らの成果を発表する場として知られています。

事前準備と学び

学会に先立ち、参加した中学生たちは、研究発表におけるルールやマナーについて事前学習を行いました。具体的には、研究内容の撮影や録音が禁止されていること、発表形式には「口頭発表」と「ポスター発表」があることを学びました。この準備により、彼らは学会当日に臨む心構えを整えました。

国内最大級の魚類学会にて

当日の発表会場は多種多様な研究者たちのポスターで賑わい、中学生たちは熱心に展示を観察しました。撮影は制限されていましたが、自分の研究に関連する知見はしっかりとメモする姿が見受けられました。特に、研究者がポスター前に立って議論する「コアタイム」は、貴重な質問の機会となり、彼らは進んで質問を投げかけました。

口頭発表での貴重な経験

また、口頭発表では、研究者が厳選されたタイミングでその成果を発表します。参加者は、発表の緊張感の中で研究者の生の声を直に聴くことができ、これは事前の準備では得られない貴重な体験となりました。彼らは各発表の背景や社会的意義を理解し、その熱意を感じ取る中で、研究に対する興味が一層膨らんだことでしょう。

プロジェクトの成長と参加者の声

参加した中学生たちは、自身の研究の深堀りが如何に重要かを実感し、多様な研究テーマに触れることで自らの研究をより豊かにするヒントを得たと語っています。「業界の第一線で活躍する研究者から学ぶことが多かった」と語る参加者も多く、その経験は今後の研究活動に大きな刺激となるはずです。

結論

最終的に、このような経験を通じて彼らは、物事を深く追求する姿勢を培い、未来の科学者としての素質も磨かれました。「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」における学びは、次世代のための重要なステップであり、持続可能な社会の実現に寄与することでしょう。海洋生物に対する理解を深めると同時に、研究と社会の結びつきを感じる機会は、今後の彼らの人生にとっても彩り豊かな経験として大切にされていくことでしょう。