大麻やオーバードーズの低年齢化に立ち向かう
静岡県島田市に位置する合同会社みどりや薬局は、地域の健康を支えるために新たな取り組みを始めます。これは、小学生を対象とした薬教育プログラムで、近年の大麻やオーバードーズ(OD)などの薬物リスクが低年齢化している現状を受けてのものです。このプログラムは、スポーツファーマシーや薬学教育機関と連携し、静岡県内の小学生に向けた教育を展開していくことを目指しています。
プログラムの概要
2025年8月12日、島田市にて初回のプログラムが開催される予定です。これに先立ち、静岡県内の複数の登録スポーツファーマシーや、静岡県立大学薬学部と連携し、子どもたちが薬物のリスクについて楽しく学べるような環境を整えます。本事業は、公益財団法人一般用医薬品セルフメディケーション振興財団の啓発事業に基づいており、地域薬局と大学の連携による新しい教育モデルがもたらす効果に期待が寄せられています。
体験型の教育
このプログラムでは、薬物に関連するさまざまなリスクを、カードゲームやキャラクター教材、ミニ実験などのインタラクティブな手法を用いて学びます。例えば、ドーピングに関する「うっかりドーピング」や薬の誤使用・乱用といった具体的な問題を取り上げて、子どもたちが身近に感じられるように工夫されています。
薬の働きや体への影響を、楽しいミニ実験を通じて実感します。これは、静岡県立大学薬学部の協力によって実現されます。
「ドーピングガーディアン」という名前のカードゲームを使って、薬の正しい使い方や判断力を養います。これは、実際のスポーツ現場でのシナリオをテーマにした教材です。
妖怪キャラクターを用いて、薬のリスクやズルをしたくなる気持ちについて、親しみやすく学びます。
薬剤師や薬学生と直接対話することで、薬との適切な付き合い方を身につける機会を提供します。
イベント詳細
- - 名称: カードゲームで学ぶドーピング妖怪のおくすり教室
- - 日時: 2025年8月12日(火) 10:00~11:30
- - 会場: 島田第四小学校区 第1・第2放課後児童クラブ
- - 対象: 小学生
- - 協力: アイン薬局清水町長沢店、杏林堂薬局新津店、杏林堂薬局富塚店
スポーツファーマシー制度の重要性
スポーツファーマシー制度は、日本スポーツフェアネス推進機構(J-Fairness)が導入したもので、地域の住民にセルフメディケーションを支援し、未成年者への予防教育を行うことが、地域のウェルビーイングを高めるために不可欠な役割を果たしています。今回の取り組みは、その理念を教育現場に浸透させた初の試みであり、地域社会における健康教育の新たな形を示すものです。
このような画期的なプログラムは、今後の薬物リスク教育のあり方に新しい光をもたらすことでしょう。地域の薬局と教育機関の連携による教育が、子どもたちの未来を守る一助となることを願っています。