訪日外国人観光客向け防災啓発「SMILE BOSAI PROJECT」を始動

訪日外国人観光客向けの新しい防災プロジェクト

株式会社電通ライブとアドレック株式会社は、訪日外国人観光客の防災意識を高めるための「SMILE BOSAI PROJECT」を始めました。このプロジェクトは、渋谷スクランブルスクエアの共有施設「SHIBUYA QWS」にて発表されました。防災の知識を多言語で分かりやすく伝えることで、観光客にとって安心して訪れることができる環境を整えます。

渋谷の観光客の現状

2025年には日本を訪れる外国人観光客が過去最高を更新し続けており、特に渋谷は外国人観光客に人気の高いエリアとされています。東京都の調査によれば、渋谷の外国人訪問率は67.1%に達しており、スクランブル交差点やナイトカルチャー、ファッションやグルメが集まるスポットとして注目されています。

楽しく学べる防災情報

しかし、防災に関する従来の情報は専門的すぎて取っつきにくいという問題があります。そこで「SMILE BOSAI PROJECT」では、防災情報をもっと楽しく、そして理解しやすい形で提供することを目指しました。イラストを用いた防災ブックレット「SMILE BOSAI PASSPORT」や、コミュニケーションカード「SMILE COMMUNICATION CARD」が開発されています。これらはやさしい日本語と英語、中国語を中心に、視覚に訴えるデザインが施されています。

実地テストとフィードバック

プロジェクトのスタートにあたり、2025年10月13日の国際防災の日から、渋谷エリアの宿泊施設や観光施設で実証実験を行う予定です。このテスト配布を通じて得られた利用者からのフィードバックを活用し、内容の精査と改訂を行う大きな目的があります。最終的には、日本全国の観光地や大型イベントでの活用を考えています。

配布予定場所

配布される予定のアイテムは、様々な観光地で手に取ることができるよう計画されています。具体的には、アパホテルや渋谷の飲食店など、いくつかの場所が既にリストアップされています。今後も順次拡大していく計画です。

参加企業や団体の協力

このプロジェクトは、さまざまな企業や団体の協力により成り立っています。監修には慶應義塾大学の教授、ショウラジブが携わっています。また、イラストはすぐる画伯が担当しており、楽しいイラストが観光客を楽しませる要素になっています。

まとめ

電通ライブはこのプロジェクトを通じて、観光客が安心して滞在できる環境を整え、防災に対する意識を高めることを目指しています。海外からの観光客に、いざという時に役立つ情報を手元に届けるための新しい取り組みが、今後の観光体験をより豊かにすることでしょう。若者から大人まで楽しめる防災教育の形を模索しながら、積極的に展開していくことに期待が寄せられています。