視覚と聴覚で楽しむ新しいアート展『AMBIENT KYOTO 2023』の魅力
昨年大きな反響を呼んだ展覧会「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」の続編として、『AMBIENT KYOTO 2023』が始まりました。本年度は、京都新聞ビルの地下1階に広がる印刷工場跡と、築93年の歴史を有する京都中央信用金庫の旧厚生センターという2つの会場で開催されています。各会場では、ジャンルを超えたアーティストたちによるアンビエント音楽と視覚芸術が融合する驚きのインスタレーションが展開されており、観客を新しい世界へと導いています。
作品のハイライト
坂本龍一 + 高谷史郎《async - immersion 2023》
特に注目すべきは、坂本龍一と高谷史郎のコラボレーションによる作品《async - immersion 2023》。この作品は、坂本が2017年に発表したアルバム『async』を基に制作されたもので、京都新聞ビル地下に設置された幅26.4mのLEDパネルを用い、長年の友人である高谷が手がけた映像とZAKによる立体音響が重なり合った素晴らしい体験を提供します。この大規模なインスタレーションは、この場所でしか味わえない特別なもので、観客は全身で音と映像、そして空間の融合を体感することができます。
京都中央信用金庫 旧厚生センターの作品展
旧厚生センターでは、先駆的な作品を多数発表してきたアーティストたちが揃っています。特に、Cornelius、Buffalo Daughter、そして地元アーティストの山本精一による作品は注目です。これらのアーティストは本展のために特別にインストールされた作品を披露しており、山本の新曲『Silhouette』は映像を伴って初めて公開されます。この独創的な展示では、メディアアートと音楽が巧みに結びつき、観客は新しい感覚体験を享受できます。
多感覚体験をユニークに演出
また、会場全体ではZAKによる立体音響が軸となり、光、映像、霧が複雑に交錯します。さらに、和泉侃による「聴覚へのアプローチ」という香りも演出に加わり、視覚と聴覚だけでなく嗅覚も使った体験を提案しています。こうした多様な感覚を通じて、観客はアートとその環境との新たな関係性を発見することができるでしょう。
特別パフォーマンス「ACTIONS in AMBIENT KYOTO」
また、12月10日には「ACTIONS in AMBIENT KYOTO」というライブ・パフォーマンスも行われる予定です。この際は、京都新聞ビル地下1階に設置されたLEDスクリーンと多様なスピーカーを駆使し、エクスペリメンタルな音響とビジュアルを体感することができます。このパフォーマンスには、原摩利彦・中山晃子、古舘健・YPYなど、各分野で注目のアーティストが参加し、聞き逃せない音楽体験が約束されています。
展覧会の詳細
AMBIENT KYOTO 2023は、2023年10月6日から12月24日まで開催中です。観覧時間は9:00から19:00までで、最終入場は18:30までとなっています。入場料は一般3300円、専門・大学生2200円、中高生1800円、小学生以下は無料です。一部フリーの枠も設けられるとのことですので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
『AMBIENT KYOTO 2023』は、アンビエント音楽と視覚芸術が融合した全く新しい体験を提供する展覧会です。音、映像、香り、そして空間が一体となり、来訪者を異世界へと誘います。このユニークな視覚聴覚体験をぜひ体感しに、京都へ足を運んでみてください。詳しい情報は、公式サイトやSNSを通じて確認できます。