日本初のブライダル演出向け市販楽曲利用システムが始動
日本のブライダル市場において、結婚披露宴や二次会パーティーでは市販楽曲の使用が非常に重要な役割を果たしています。しかし、楽曲を使用する際にはその権利者から許諾を得る必要があり、これが多くの事業者にとって大きな負担となっていました。そんな中、一般社団法人音楽特定利用促進機構(ISUM)がこの問題に対する解決策を提供するために、ブライダル演出用の市販楽曲を適法に利用できるワンストップ・システムのテスト運用を開始しました。
ワンストップ・システムの概要
この新しいシステムでは、ブライダルシーンにおける楽曲利用の全過程をスムーズに行えるように設計されています。具体的には、著作権や著作隣接権の許諾申請や代行収受を行い、事業者が負担する手続きを簡素化します。これにより、ブライダルエンターテインメントにおける楽曲の使用が、より手軽に且つ効率的に行えるようになります。
利用可能な楽曲とリクエスト制度
テスト運用時には、レコード協会を通じて、約600曲の市販楽曲が利用対象としており、人気アーティストのヒット曲からスタンダード曲までが揃っています。市販楽曲の詳細リストは、ISUMの公式ウェブサイトで確認できます。また、利用者からの曲のリクエストも受け付けており、新たな楽曲が随時追加される予定です。
スムーズな利用方法
事業者はまず、書面での事業者登録を行った後、利用申請から使用料の支払いまでを一括して行うことができます。テスト運用期間中は、メールや電話での問い合わせにより、個別に申請許諾が進む仕組みです。
利用料金について
この新しいシステムの利用料金には、著作権及び著作隣接権の使用料とシステム利用料が含まれます。一例として、音声演出コンテンツの場合、5曲(5分未満)および5曲(5分以上10分未満)を使用して1枚を製造する際に、合計25,300円(消費税別)となります。他にも映像演出用の静止画や動画を利用する場合の料金も設定されています。
今後の展望
このシステムの本格運用は2014年4月1日からスタート予定で、ブライダル業界における音楽著作権の啓蒙活動にも力を入れていくとのことです。代表理事のアレクサンダー・アブラモフ氏は、音楽と結婚式の演出がより良く共存する未来を描いています。
不安や不明点がある方は、ぜひISUMに問い合わせて、新しいブライダル音楽演出の世界を広げてみてはいかがでしょうか。