建設に革新!
2024-12-03 10:35:22

3Dプリンターの進化が変える建設業界、新丸山ダムでの事例

3Dプリンターの進化が変える建設業界、新丸山ダムでの事例



建設業界では慢性的な人手不足や長時間労働が大きな課題として挙げられています。これに対して、日々進化する技術が新たな解決策を見出しています。その中の一つが3Dプリンターの活用です。特に、株式会社大林組と日本ヒューム株式会社が共同で進める新丸山ダム建設工事では、3Dプリンターを用いたプレキャスト部材の採用が注目されています。

画期的なプレキャスト工法の導入



新丸山ダムにおけるこの取り組みは、2024年7月に完成予定の仮設工事用管理施設の擁壁に3Dプリンターを活用したプレキャスト部材が使用されるもので、従来の型枠制作を必要とせず、特に特殊な形状にも対応可能です。このアプローチにより、コストの削減や工程の短縮が期待されています。

従来のプレキャスト工法では、特殊な形状の型枠を製造するために時間とコストがかかり、工期が延びることが一般的でしたが、3Dプリンターの導入により、これらの問題が軽減される可能性があります。特に今回の事例では、擁壁のフルプレキャスト化が実現され、規格化されたプレキャスト部材と3Dプリンターで製作した部材が組み合わされました。

具体的な効果と成果



新丸山ダム建設工事における擁壁のフルプレキャスト化は、もたらした効果も大きいです。先行して施工が行われた部分では、型枠製作から施工までの工程を約30%短縮し、さらにコストも約5%削減できたとのこと。この成果は特に、特殊性の高いプレキャスト部材において更なるコスト削減が実現期待されます。また、コンクリートを打設する方法と比べ、現場での施工日数が約90%短縮されるなど、利便性の向上にも寄与しています。

未来の展望



大林組は、この新しい取り組みを通じて得た知見を活かし、今後も3Dプリンターの技術をさまざまな構造物に応用していく意向を示しています。特に、2025年度以降に着工予定のダム堤体工事では、より多くの部分にフルプレキャスト化を適用し、生産性向上を図る計画が進められています。

建設業界全体において、3Dプリンターの活用が広がることで、労働環境の改善だけでなく、効率的で安全なインフラ整備に貢献できる未来が見込まれています。業界の新たなスタンダードとして、今回の取り組みが一つの指標になることが期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社大林組
住所
東京都港区港南2-15-2品川インターシティB棟
電話番号

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