大学生の66%が「こっそりAI」を活用している実態とは

大学生の「こっそりAI」活用実態

株式会社SHIFT AIが実施した調査によると、全国の大学生の66.1%が授業や課題にAIを「こっそりと」利用していることが判明しました。この調査は、大学・大学院・短大・専門学校に通う学生300名を対象に行われたもので、彼らがどのようにAIを使用しているのかを探ります。

AI利用に関するルール

調査において、学生たちは大学が設定したAI利用のルールについて尋ねられました。その結果、共同で回答した64%の学生がAI利用に何らかの制限があると答えました。具体的には、「全面的に禁止」「課題では禁止だが講義内では許可」「講義内で禁止されているが課題では許可」などの意見が寄せられました。実際、これらのルールの中で、66.1%がルールを無視して「こっそりと」AIを使った経験があると述べています。

この「こっそり」とは、学校や教員の指示に反してAIを利用することを指し、これは学生たちの学業における工夫や自己防衛の現れとも言えるでしょう。

AI利用が発覚することは?

次に、AIを利用したことがある学生163名に対して、その利用が学校側に発覚したことがあるか尋ねたところ、16.6%が「ある」と回答しました。また、「わからない」とした学生は15.3%。「ない」と答えた学生は68.1%で、多くの場合、AIの利用が周囲にバレないでいるようです。

この発覚に関する割合は、学生たちの工夫や取り組みの成果を示す指標とも言えそうです。

AI利用の具体的な用途

大学生がAIをどのように使用しているのか見てみると、「文章作成・編集」が最も多く、58.3%がこの用途を選びました。レポートやテスト、卒業論文などの課題支援としての利用も37.7%見られています。AIの活用は、学習の効率を高める手段として、多くの学生に受け入れられているようです。さらに、調査では「調査・情報収集」や「翻訳」などの用途もあり、学生たちのAIに対する依存度が伺えます。

バレない工夫とは?

AIを利用した学生たちが、利用が発覚しないように工夫していることも調査されました。結果として、文体を手直しした率は38.3%、自分の言葉で書き直す工夫をした学生は37.3%でした。また、不自然な表現を修正するという活動も33%見られました。これらは、学生たちがAIを上手に活用しつつ、自身のオリジナリティを保とうとする努力を示しています。一方で、「工夫なし」とした学生も25.3%存在し、この層の学生はAI利用時の労力を問題視しているかもしれません。