視聴率見える化の変革
2018-05-21 15:35:41

広告業界の未来を見据える!視聴率見える化がもたらす変革とは

ADVERTISING WEEK ASIA 2018が描く広告の未来



2018年5月15日、東京ミッドタウンで行われたADVERTISING WEEK ASIA 2018では「視聴率見える化元年 マーケティングはどう変わる?」というテーマを掲げ、広告業界の重鎮たちが集まり活発な議論が展開されました。今回のセッションには、トヨタ自動車での長い経験を持つ土橋代幸氏、マス広告の新しい可能性を模索する有吉昌康氏、著名なPRプランナー本田哲也氏といった業界の先駆者たちが参加しました。

テレビCMの現状とその課題



議論の最初の焦点は、日本のテレビCMが抱える現状と未来の姿です。土橋氏は、広告主からの視点でテレビCMの重要性とリスクを指摘しました。彼によると、予算を預かる宣伝部長たちは、広告の効果を説明する責任があるものの、視聴率が見えない現状ではその効果の可視化が困難を極めていると述べました。実際、全日本シーエム放送連盟(ACC)の調査によると、広告主の約36%が「効果がわからないならばテレビCMを中止すべき」との意見を持っているとのことです。このように、マーケティング界のデータドリブン化が進む中で、視聴率の可視化が欠かせない要素となっていることは明らかです。

マス広告とデジタルマーケティングの役割



次に話題に上がったのは、マス広告とデジタルの役割の違いでした。有吉氏は、PTPが開発した新しいツール「Madison」を紹介し、このツールを使うことでエリアごとのテレビCMの視聴データが入手できるようになったと説明しました。特に、今まで日本ではエリア別の視聴データの取得が困難だった点について、外資系企業からは驚かれたとのことです。このようなデータの見える化が、企業のマーケティング施策の選択肢を広げることが期待されています。

新規需要の創出とマス広告の重要性



土橋氏は、オウンドメディアの役割が重要視されつつある一方で、マス広告が新規顧客獲得に不可欠であることを強調しました。「オウンドメディアに資金を集中しても新しい需要は生まれません。マス広告の存在があってこそ、デジタル施策の効率が高まります」と彼は語ります。マス広告は消費者の接触機会を広げる役割を担い、デジタルの強みと融合することで、より効果的なマーケティングが可能となります。

データドリブンマーケティングの加速



また、有吉氏は自社CMのシェアとかつてできなかった競合CMとの比較が可能になるデータの重要性を述べました。「Madison」では、自社の売上データとの連携も果たし、効果測定を行うことができるようになります。このように、マーケティング施策の最適化が図られることで、テレビCMの新しい役割が生まれることに期待が高まります。

視聴率見える化の新時代



その後土橋氏は、テレビCMの出稿におけるフレキシビリティの必要性を強調しました。視聴率が見えることで、広告主はデータに基づいた迅速な判断が求められます。さらに、有吉氏が強調したように、マス広告の見える化が進むことで、マーケティング施策が多様化し、さらなる実験が可能になってくるでしょう。これにより、広告業界全体がデータドリブンの新時代に突入することになるのではないでしょうか。

結論



このADVERTISING WEEK ASIA 2018での議論は、今後の広告業界における視聴率見える化の重要性と、そのイノベーションがもたらすプレッシャーとチャンスを示しました。業界のプレーヤーたちはこの変革にどう対処し、どのように新しい戦略を打ち出すのか、その行方が注目されます。

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株式会社PTP
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東京都新宿区新宿1-23-1 新宿マルネビル3F
電話番号
03-5465-1626

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