第二回馬祖ビエンナーレが開幕!
2023年9月23日、台湾の美しい馬祖で「第二回馬祖ビエンナーレ」が盛大にスタートしました。このイベントの目玉となるのは、さまざまな国から集まったアーティストたちによる、ユニークなアート作品が島々を彩ることです。開催場所は、圧倒的な存在感を放つ媽祖巨神像前広場で、台湾の著名な書道家、陳合成氏が「生紅過夏」というテーマのもと、壮大な書を披露しました。
このビエンナーレには、日本からも多くのアーティストが参加しており、沖縄出身の胡宮ゆきな氏は、自身の作品《平和なんて朝飯前(10XL)》を通じて、戦争と平和の象徴である拳銃と鳩を使った深いメッセージを発信しました。彼女は台湾のベビーキャステラというお菓子が、これら二つの象徴を同じ袋に入れている姿からインスピレーションを得たと語っています。
多彩な展示プログラム
馬祖ビエンナーレでは、ランダムアートやパフォーマンスアート、さらにはローカルな食文化を紹介する9つの展示プログラムが用意されています。特に注目なのは、空き家をアートに変える「轉厝プロジェクト」で、そこで生み出された作品《打開》は老酒文化を映し出す重要な作品となっています。この作品は、地域の家庭の思い出をガラスを用いて表現し、馬祖における家族の記憶を感じさせるものです。
また、馬祖の文化遺産である戦争遺物をテーマにした展示「地下実験室」では、《漁光》という作品が、かつての漁業加工の歴史を抽象的な表現で描き出しています。さらに、公共スペースの活用法を再考した「島嶼風景」のプロジェクトも進行中で、先住民アーティストによる《海は私の陸》は、古い船や退役軍艦の部品を利用したインスタレーションとして製作されています。こちらは今後、馬祖を訪れる観光客に大きな印象を与える作品になるでしょう。
国際的なアート交流
新型コロナウイルスの影響が収まり、国際的なアーティストも多数集結しています。日本の高橋匡太氏やドイツのLars Koepsel氏、フランスのEmma Dusong氏など、各国からのアーティストが参加し、それぞれの文化を反映した作品を展示しています。高橋氏は馬祖の小学生たちと一緒に《雲の故郷へ》という作品を共同制作し、台日友好を深める素晴らしい活動を展開しました。
馬祖の味わいと文化
ビエンナーレでは、飲食プロジェクト「味覚実験室」も行われており、馬祖固有の食文化を広めることを目指しています。結婚後に馬祖に移り住んだ女性たちとともに創り出したメニューは、多様な味覚体験を提供しており、地元の自然と文化を反映した料理が楽しめます。これにより、馬祖の食文化も国際的に発信されることとなります。
アートが変える馬祖の風景
第二回馬祖ビエンナーレの開催は、馬祖の地をアートで彩り、地域文化を発信できる絶好の機会となります。これからの期間、訪れる人々にとって、アートと共に新たな発見が待っています。2023年11月12日まで続くこのビエンナーレに参加して、馬祖の美しい風景と文化に触れてみてはいかがでしょうか。魅力的な作品の数々が、訪れた人々に新しい視点を提供してくれることでしょう。
開催情報
・開催日程:2023年9月23日(土)〜11月12日(日)
・詳細情報は公式サイトをチェックしてください。
公式サイト
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