DNP、DX進化を加速
2025-03-05 10:26:30

大日本印刷、OpenAIのChatGPT Enterprise導入でDX推進へ

大日本印刷、OpenAIのChatGPT Enterprise導入でDX推進へ



大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、2025年2月よりOpenAIが提供する企業向け生成AIサービス、「ChatGPT Enterprise」を導入しました。この取り組みは、研究開発や新規事業開発部門におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)のさらなる推進を目指しています。

ChatGPT Enterpriseの特徴と導入背景



ChatGPT Enterpriseは、テキスト、画像、音声、動画など多様なデータを統合して処理するマルチモーダル機能や、思考を連鎖させて論理的に結論を引き出す、最新のAIモデルを搭載しています。DNPは、この技術を活用して業務プロセスの改善と新たな事業創出を図ることで、より競争力のある企業へと進化することを目指しています。

DNPのDX推進ビジョンである「P&Iイノベーション」では、印刷と情報という自社の強みを融合させ、新しい価値を創出し、基盤を強化することを掲げています。このビジョンのもと、ChatGPT Enterpriseを研究開発および新規事業開発に活用することで、顧客や企業・団体に対して新たな価値を提供することが期待されています。

導入による具体的な取り組み



DNPでは、ChatGPT Enterprise導入後は、業務の効率化や作業時間の大幅な短縮を実現するため、各部門で特化型のAIエージェントを開発する予定です。これによって複雑な業務が迅速に処理され、論理的な推論が可能になります。

研究開発部門の活用



研究開発部門では、特に新材料の探索や品質分析において、特許調査や法規制調査を行うためにChatGPT Enterpriseを活用します。これにより、既存のプロセスがより迅速かつ効率的に進められるようになります。

事業開発部門の活用



事業開発部門では、社会や市場の変化を素早く把握するために、各種調査や膨大な事業アイデアの検討が行われます。具体的には、新たな価値を生み出すためのアイデア生成やニーズ分析に役立てられるでしょう。

DNPは、社内プロジェクトを通じてChatGPT Enterpriseのユースケースの創出に取り組み、生産性向上や新たな価値の開発・提供を進めていきます。また、OpenAIからの継続的な支援を受けることで、業務プロセスの変革を加速させる計画です。

今後の展望と教育プログラム



DNPは、ChatGPT Enterpriseの導入を通じて、業務全体の50%以上の自動化を目指すと発表しています。また、全社員が生成AIを効果的に活用できるよう、社内研修やコンテストを実施し、AIエージェントの最大限の効果を図る予定です。

生成AIの環境整備



さらに、DNPは2023年に高セキュリティな環境下で約30,000人の社内スタッフが生成AIを業務に活用できる環境を構築しました。今後は生成AIラボを開設し、共創の場を提供することで、さらに多様なユースケースを生み出すことを目指します。

経営陣のコメント



DNPの代表取締役社長北島義斉氏は、「変革を加速させるためにAI技術をビジネスに取り入れ、より良い社会の実現に努める」と述べています。一方、OpenAI Japanの長﨑忠雄社長は、信頼できるAIの構築を目指し、共にイノベーションを推進していくことを強調しています。

このように、DNPは先進技術を使ったDXの推進に積極的であり、業界内でもその取り組みが大きな注目を浴びています。


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会社情報

会社名
大日本印刷株式会社
住所
東京都新宿区市谷加賀町1‐1‐1
電話番号

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