喫煙とコロナリスク
2020-03-25 14:01:04
喫煙と新型コロナウイルス感染リスクの関係と禁煙への提言
喫煙と新型コロナウイルス感染リスクの関係
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、世界中で広がりを見せており、人々の健康や日常生活に深刻な影響を与えています。喫煙がCOVID-19の感染や重症化リスクに与える影響については、まだ決定的な証拠は存在しませんが、さまざまな最新の研究データが喫煙者のリスクを示唆しています。
喫煙者のリスク
最近の研究によると、米国の1099名の患者を対象にした調査では、喫煙者が非喫煙者に比べて、重篤な状態(集中治療室での入院、人工呼吸器管理、死亡)のリスクが約3倍高いという結果が示されました。このことは、喫煙がCOVID-19の感染リスクを増加させる可能性を示唆しています。また、タバコの煙が気道細胞にウイルスが侵入するのを助けるという見解もあり、喫煙時の行動として「指を口元に近づける」ことがウイルスの感染リスクをさらに高める懸念もあります。このため、WHOはCOVID-19対策として、まず最初に喫煙を避けるべき行動として挙げています。
新型タバコと受動喫煙の影響
さらに注意が必要なのは、新型タバコの使用や受動喫煙です。新型タバコを使用する人々は、呼吸器感染症にかかりやすく、治癒も困難であることが報告されています。また、受動喫煙は呼吸器感染症に対する免疫機能に悪影響を及ぼすことが知られており、これも感染リスクの増大につながる要因です。これを受けて、WHOや東京都医師会は「禁煙すること」を強く推奨しています。
喫煙所におけるクラスターリスク
また、喫煙所や喫煙室は感染集団(クラスター)が発生するリスクを高める可能性があります。これまでの研究では、COVID-19感染者のうち約80%が他者に感染させていないとされていますが、一部のケースでは特定の条件下でクラスターが発生しています。この条件は、「閉鎖された屋内空間」「人との至近距離」「一定時間以上の接触」とされており、これらは喫煙所の環境に合致します。したがって、国内での感染拡大を防ぐためには、喫煙所や喫煙室の利用を制限することが不可欠です。日本禁煙学会からも「全ての喫煙所・喫煙室を緊急に閉鎖してください」という声明が発表されています。
禁煙の重要性
2020年4月1日から施行された改正健康増進法により、公共の場での受動喫煙防止が求められるようになりましたが、新型コロナウイルスの影響を受けて禁煙がさらに重要視されています。この機会に、喫煙者は禁煙に挑戦し、自分や家族の健康を守ることが求められます。また、企業や法人も喫煙および喫煙所のCOVID-19感染リスクを認識し、取り組みを強化することが必要です。
喫煙は個人の健康だけでなく、他者への影響も大きな問題です。現在の状況を踏まえ、特に喫煙者はそのリスクをしっかりと認識し、行動を見直すことが求められています。今こそ、禁煙に向けての具体的なステップを踏んで、安全な社会を築くための一歩を踏み出しましょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社リンケージ
- 住所
- 東京都中央区銀座1-19-14GINZA ONE BUILDING 7階
- 電話番号
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03-6452-8915