株式会社博報堂が新たな組織「博報堂生活者発想技術研究所」を2024年9月に設立します。この研究所は、クライアント企業の生活者発想を推進する研究及び開発、教育に特化した専門機関です。VUCA(ボラティリティ、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代において、企業は従来の枠を超えた創造的な対応が求められています。そのためには、単なる組織人ではなく、一人の生活者としての意識を持つことが重要です。企業は社会的価値の追求を含む新たな存在意義を模索しており、「生活者発想」の重要性が増しています。
この新しい研究所は、博報堂が培ってきた生活者発想を元に、企業活動全般に幅広く応用できる知見を提供し、クライアントのあらゆるコミュニケーション活動をサポートします。主な研究開発領域としては、生活者発想経営、フォーカス型生活者研究、生活者心理・行動の研究、そしてウエルビーイング社会の共創などが掲げられています。特に、生活者のニーズに寄り添った経営や商品開発は、企業にとって今後重要なテーマとなるでしょう。
また、博報堂は「博報堂生活総合研究所」とも協力し、基礎研究や情報収集を行い、大学や研究機関との連携を強化します。これにより、博報堂はより深い生活者理解をもって、企業や社会に新しい価値を提案していく計画です。
新設される研究所の所長には竹内慶氏が就任し、約20年にわたり多様なブランドづくりやイノベーションを支援してきた経験を活かし、領域横断型のアプローチを推進します。設立時の人数は29名とされており、生活者発想に基づく研究開発を行うことで、企業が持続的成長を実現できるようサポートします。
博報堂は「生活者発想」を基盤に、今後の企業戦略やソリューション開発にも注力し、クライアント企業の新たな挑戦を応援していく方針です。生活者の声を反映したクリエイティブで革新的な提言を行い、企業活動の充実を図りながら社会全体の活性化に貢献していくとしています。この取り組みがどのように成果を生むのか、今後の展開が注目されます。