水中写真家・中村征夫が贈る「海中顔面大博覧会」
美術館「えき」KYOTOにて、2025年4月19日から5月25日まで、特別企画展「中村征夫写真展 海中顔面大博覧会」が開催されます。水中写真家として半世紀以上にわたり、海の生き物たちをシャッターで捉えてきた中村征夫氏の作品が100点以上展示され、訪れる人々を海の神秘の世界へと誘います。
中村征夫の軌跡
1945年に秋田県で生まれた中村氏は、19歳の時に神奈川県真鶴岬で水中撮影を独学で始めました。彼のキャリアは、東京湾での潜水から始まり、以降、海の魅力や生態系の大切さを広めるライフワークとして続けられています。特に東京湾の定点観測に注力し、環境の変化や生き物たちの生活を記録し続けています。
受賞歴も豊富で、1988年には第13回木村伊兵衛写真賞、1994年には第9回文化庁芸術作品賞、2007年には第26回土門拳賞を受賞しています。これらの業績により、彼は日本の水中写真の第一人者として広く知られる存在となっています。
展覧会の見どころ
「海中顔面大博覧会」では、海の深淵から引き上げられた多様な生き物たちの姿が生き生きと表現されています。中村氏のユーモア溢れるコメントも同時に楽しむことができ、訪れるたびに新しい発見があることでしょう。特に、2024年9月に撮影された京都の海に関する特別展示も見逃せません。海中での生き物たちの表情、笑い顔や泣き顔、すまし顔などが、まるで人間のような個性を持っていることを教えてくれます。
開催概要
- - 会場: 美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内)
- - 会期: 2025年4月19日(土)~5月25日(日) 無休
- - 開館時間: 10:00~19:30 (入館は閉館30分前まで)
- - 入館料: 一般 1,000円 (前売800円) / 高・大学生 800円 (前売600円) / 小・中学生 600円 (前売400円)
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障害者手帳提示で割引あり
前売り情報
前売り券は2025年3月1日から4月18日まで販売され、当館窓口、チケットぴあ、ローソンチケットなどで購入可能です。
文化的な体験も充実
展覧会に合わせて、作家によるギャラリートークや特別講演会も開催されます。中村氏の対話を聞くことで、彼の作品の背景や海への思いをより深く理解できる機会です。例えば、5月4日には「海中顔面大博覧会がうまれるまで」と題した特別講演が行われ、先着200名が参加できます。
ギャラリートーク
- - 日時: 4月19日、20日、5月3日、24日 各日10:30と14:00から (事前申し込み不要)
参加することで、作家の視点からさらに深く作品を楽しむことができるでしょう。
終わりに
中村征夫の作品に触れることで、私たちは海の広大さやその美しさを再認識します。この展覧会を通じて、環境保護の大切さを感じ、新たな視点を得る機会になるかもしれません。潜水することはできなくとも、彼の写真を通じて海の世界を体験することができるこの機会を、お見逃しなく!