ブレンボ2024年上期決算の概要
ブレンボは、2024年上期決算を発表し、連結純売上高は前年同期比で2.8%増の2,004.8百万ユーロに達しました。これは為替レートの影響を除くと3.3%の増加となります。EBITDAは351.4百万ユーロ、EBITは218.8百万ユーロで、特にEBITDAマージンは17.5%を記録しました。
売上高の内訳
この上期の結果は、自動車用部品が4.3%増、バイク用部品が1.0%増、さらにレース用部品が3.8%増加しましたが、商用車用部品の売上は6.1%減少しました。地域別の売上を見てみると、ドイツが1.7%の増加を示した一方で、イタリアは1.7%減少しています。一方、フランスとイギリスはそれぞれ7.3%増及び20.5%増と好調でした。
北米市場では0.4%の成長を記録し、南米市場は4.6%減となっています。インドは顕著な成長を見せ、21.1%増、中国も7.2%の増加が見込まれています。
財務状況の分析
売上原価と営業経費の総額は1,290.1百万ユーロで、売上比で64.4%と、前年同期の65.6%を下回っています。人件費は371.4百万ユーロであり、売上高の18.5%となりましたが、前年の17.2%からは増加しています。従業員数は増加傾向にあり、2024年6月30日時点で16,191人に達しました。
今後の展望
取締役会長マッテオ・ティラボスキ氏は、初めて売上高が20億ユーロを突破したことに対する喜びを表し、厳しい地政学的状況にもかかわらず、グループ全体の収益力が証明されていると述べました。さらに、デジタル展開やアジア市場への投資を推進し、米国スタートアップ企業Spoke Safety社の株式を取得したと発表しました。この新しいパートナーシップにより、デジタルイノベーションへの道が開かれ、ブレーキシステムとの連携が進むことでしょう。
結論
ブレンボの2024年上期の決算報告は、企業が困難な環境の中で成長していることを示しています。将来的には、自社のデジタル技術を活かし、さらなる成長と発展を目指していることが明らかです。自動車市場の動向を引き続き注視し、次なる戦略的な展開に期待が高まります。