テックドクターとマクロミルの協業について
株式会社テックドクター(東京都中央区)と株式会社マクロミル(東京都港区)は、臨床試験をオンライン化し、ウェアラブルデバイスデータを活用する新たな取り組みを開始しました。両社はこの度、基本合意書を交わし、特に女性特有の悩みや睡眠についての研究を推進する体制を整えます。
協業を始める背景
近年、人々の健康寿命を延ばすことが重要視され、未病や予防に対する関心も高まっています。その影響で、機能性表示食品の市場が拡大し、特に女性の健康や不眠に関連するニーズが急増しています。企業はこれらの分野でヘルスクレームを取得するための臨床試験を実施する必要がありますが、長期的かつリアルタイムでデータを収集・解析することが重要です。
臨床試験においては、長期にわたり生活者の状態を把握することが求められますが、データの収集や被験者の確保に高い難易度が付きまといます。そこで、テックドクターとマクロミルは力を合わせて、この課題に取り組むことにしました。
各社の強み
テックドクターは、ウェアラブルデバイスから取得したデータをAI技術で解析する能力に秀でており、過去に医療分野での豊富な経験があります。一方、マクロミルは大規模な被験者基盤を持ち、柔軟なアンケートシステムを駆使してデータを取得することを得意としています。両社の協業は、医療研究がより効率的に進む可能性を秘めています。
今後の展望
この協業により、全国130万人に及ぶ被験者から取得した意識データと、リアルタイムで得られる生体データを総合的に活用して、企業の研究をサポートしていきます。短期的には、月経前症候群や更年期、睡眠などの領域において臨床試験パッケージを共同で開発し、顧客企業へのサービス展開を予定しています。
中長期的には、食品試験における共同研究を通じ、被験者選定や管理の精度を上げ、新たな研究指標の開発を目指します。最終的には、両社の知見を融合させ、多様な生活者データを基にした魅力的なヘルスケア商品やサービスの創出につなげ、社会全体の健康寿命延伸に寄与することを目指しています。
会社概要
テックドクターは、データを駆使して健康を支えることをビジョンとして掲げ、デジタルバイオマーカーやヘルスケアサービスの提供を行っています。また、マクロミルはリサーチ分野でのリーダーとして、豊富なデータとグローバルネットワークを駆使してクライアントのニーズに応えています。両社の協力により、医療の現場が一層進化することが期待されています。