アップサイクルの新たな試み
横浜創学館高等学校では、卒業生たちの3年間の思い出が詰まった学生服をアップサイクルし、校歌レリーフやサインなどの形で新たな出発を遂げることが決まりました。この取り組みは、株式会社オンワードコーポレートデザインの協力を得て進められています。
学生服の歴史と変遷
横浜創学館は2023年4月に学生服をリニューアルしたため、今年度卒業生が着ているのはリニューアル前のものであり、学校史の一端を担っていることになります。卒業生たちは、学校生活を振り返るにあたり、学生服がもたらした思い出の数々を大切にしています。
このため、卒業生と学校側が「歴史を残したい」という共通の願いを持ち、卒業生が最後に着用した学生服を次の世代に引き継ぐ方法として、アップサイクルに踏み切ることになりました。
実際に製作された寄贈品
アップサイクルの素材として利用された学生服は、特に卒業生寄贈品として3つの主なアイテムに変身しました。
校歌レリーフ
新たな校歌レリーフの製作は、コロナ禍以降のオンライン全校集会により需要が高まりました。この校歌レリーフは、選択教室に設置され、今後も校歌を歌い踊る場面を演出することを目的としています。卒業生の思い出を形にすることで、学校全体の歴史や伝統を大切にする試みでもあります。
増築された校舎のサイン
また、校内を訪れる人々にとって、廊下の階数表示がなかったり、トイレのサインが不明確であることから、来校者に配慮したサインの製作も行われました。これにより、学校が提供する空間はより安心・快適な環境となります。
学びの場としての役割
このアップサイクルプロジェクトは、ただ単に物を再利用するだけでなく、学校という場がどのように進化し続けていくのかの示唆でもあります。学生服を通じて、卒業生と現在の生徒たちが繋がるストーリーを形成することができ、未来への橋渡しとなるのです。
横浜創学館は1958年に設立され、60年以上にわたって数多くの生徒を育んできた学校です。これからも、伝統を守りつつ、新しい試みを続けていく姿勢を持ち続けます。
企業情報
株式会社オンワードコーポレートデザインは、企業向けユニフォームやセールスプロモーションに特化した企業であり、社会的なニーズに応えるデザインの力を提供しています。66社以上の企業とのパートナーシップの下、持続可能な未来に向けて業務を進化させています。
このような取り組みは、横浜創学館のみならず、他の学校や企業にも広まりつつあり、地域全体の意識向上につながっています。アップサイクルの重要性が注目される中、これからの社会にも良い影響をもたらすことが期待されています。