目まわりのシミ改善が与える若々しい印象の科学的検証
最近の研究により、顔の部位ごとのシミが人に与える印象に大きな影響を及ぼすことが明らかになりました。特に目まわりに存在するシミは、若々しさや健康的な印象を損ねるだけでなく、「疲れ」の印象をもたらすことが分かっています。この調査は、株式会社コーセーと北海道情報大学の向田茂教授との共同研究によるものです。
研究の背景
シミやシワといった肌の悩みは、年齢を重ねるごとに多くの人が経験するものです。これらは一般的に、老化を連想させる要素として認知されていますが、対人印象に関しては体系的な研究が不足していました。そのため、理想とする印象をどう実現するかの方法はあまり知られていないのが現状です。そこでこの研究は、シミと対人印象の関係を明確にし、肌ケアにおける重要性を提示することを目的としました。
目まわりのシミが与える印象
調査では、60〜70代の女性118名の顔を基にした標準顔を作成し、そこにシミを付与して印象評価を行いました。結果、目まわりのシミが与える印象は、頬や鼻のシミよりも大きく影響し、特に「若々しさ」が大きく低下することが確認されました。また、目まわりのシミは、「疲れ」の印象にも繋がることが分かりました。これにより、シミが対人印象に与える影響がより明確になりました。
シミ改善による印象の変化
目まわりのシミを改善することにより、どのような印象の変化が期待できるのかをさらに検証しました。シミを持つ画像と改善後の画像を比較した際、目まわりのシミが改善されることで「若々しさ」や「健康的」といった印象が大幅に向上することが確認されました。
特に目まわりにおいては、「自然体」や「若々しさ」、「健康的な印象」が向上しました。鼻の部分についても、「若々しい」「清潔感」が増す結果となり、意外にも鼻も重要なケア要素であることが示されました。さらに、頬でも「若々しさ」「上品さ」が向上し、どの部位もシミ改善によって様々な印象変化を引き起こすことが明らかとなりました。
今後の展望
この研究成果を活かし、シミやその改善が対人印象に与える影響を基にした化粧品や美容提案の開発が期待されます。お客様には、ただシミを隠すだけでなく、自身の理想とする印象に応じたケアを提案し、一人ひとりに寄り添った施策を行っていきます。
今後も対人印象や感性に関する研究を進めることで、より良い商品提供と美容提案を行い、お客様のウェルビーイングの実現に貢献していく所存です。
参考情報:学術発表情報
- - 学会名/表彰:第26回 日本感性工学会大会 優秀発表賞
- - 発表タイトル:対人印象に着目した効果的なシミケアの提案 ~シミ部位と対人印象の関係性研究~
- - 発表者/研究者:株式会社コーセー 田口 冴恵 ほか、北海道情報大学情報メディア学部 向田 茂