ガザの人道危機
2025-04-03 14:52:47

ガザ地区に広がる人道危機—物資封鎖がもたらす健康への影響

ガザ地区に広がる人道危機—物資封鎖がもたらす健康への影響



先月、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への物資搬入が完全に封鎖されてから、4月2日でちょうど1ヵ月が経過しました。この封鎖により、ガザの人々は日々の生活を支えるために必要な医療を受けることができず、限界に達しています。国境なき医師団(MSF)によると、医薬品や食料、清潔な水が不足し、健康状態が急速に悪化しているというのです。

イスラエル軍による攻撃が続く中、ガザの人々は生きるための基盤すら奪われています。封鎖は単なる物資の不足だけでなく、さらなる病気や死を引き起こす危険を孕んでいます。国境なき医師団は、医療援助を受けられないことで、病気が進行する恐れがあると警鐘を鳴らしています。特に皮膚疾患の人気が急増し、患者は治療薬さえ手に入れることができません。

MSFの緊急対応コーディネーター、ミリアム・ラルーシは、「ガザを封鎖することは耐え難い苦しみを人々にもたらしています。直ちに封鎖を解除し、医療支援を再開する必要があります」と述べています。実際、4月初旬の時点で治療が必要な患者には、鎮痛剤が限られ、場合によっては薬も与えられない状況に陥っています。

また、食料や水の供給が絶たれているため、慢性疾患を持つ患者にとっては深刻な事態です。特に高血圧や糖尿病の患者は、必要な医薬品が手に入れられず、合併症を引き起こす可能性が高まっています。

ガザでは、皮膚疾患を抱える患者が急増しており、その理由は清潔な水や石鹸が不足しているためです。MSFがイラク発表したデータによると、2023年2月には、デールバラハの診療所で565件、ハンユニスの診療所では1198件という皮膚疾患の治療が行われましたが、3月に入るとその数は急増し、診療所は患者に対してわずかしか治療を施すことができておらず、多くの人々が痛みを堪え、生活をしています。

患者の一人であるソブヒ・アルベシュティさんは、「血圧の薬もなく、息子が探し回ったが見つからなかった。どうすれば良いのか分からない」と訴えています。医療機関では効果的な治療ができず、患者の命に関わる問題が続いています。また、妊婦や子供たちも多く、日々の食料の確保に苦しんでいる状況です。

このような状況が続いているなか、国境なき医師団はイスラエル当局に対して、封鎖を解除し、大規模な人道援助を行い、責任を果たすよう強く求めています。人々の健康と命が脅かされる中、国際社会の関心も高まってきています。

私たちは、この人道危機を無視することはできず、声明を通じて呼び掛けています。ガザの人々が適切な医療と生活を取り戻すために、私たち全員が行動する必要があるのです。


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会社情報

会社名
国境なき医師団(MSF)日本
住所
東京都新宿区馬場下町1-1 FORECAST早稲田FIRST 3階
電話番号
03-5286-6123

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