株式会社ispace(以下ispace)は、2025年1月15日(水)に予定されるMission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON”の打ち上げ準備を完了したことを発表しました。今回のミッションでは、RESILIENCEランダーが使用されます。
いよいよ迫ったこの打ち上げは、日本時間で午後3時11分(米国東部時間で午前1時11分)に行われる予定です。場所はフロリダ州ケネディー宇宙センター39A射点です。全ての準備が整ったことにより、成功を収めた「打ち上げ準備」(Success 1)を確報しました。これは、2023年の民間初の着陸挑戦から約1年9ヶ月の経過を経て、再起を果たす重要な一歩となります。
ispaceの代表取締役である袴田武史氏は、今後の打ち上げに大きな期待を寄せるコメントを残しています。彼は、「ロケットが打ち上がる姿は多くの人の心を動かします。この瞬間を楽しみたい」と語り、ミッションを通じて多くの人々と感動を共有したいという意欲を示しています。
Mission 2では、RESILIENCEランダーに、様々なペイロードを搭載して月面への探査を行います。具体的には、高砂熱学工業株式会社の月面用水電解装置や、株式会社ユーグレナが開発した自己完結型モジュール、さらには台湾国立中央大学による深宇宙放射線プローブなど、計6種類のペイロードが含まれています。また、人類の文化遺産を守るためのユネスコのメモリーディスクも搭載されています。
ispaceは、日本、アメリカ、そして欧州の各法人が協力し、地域の多様性を活かしながら宇宙開発を推進中です。特に、2025年のMission 2に続き、2026年には米国主導のMission 3、そして2027年には新たに開発中のシリーズ3ランダーを使用したMission 6が予定されています。これらのミッションを通じて、ispaceは世界中のニーズに応えるべく、ペイロードサービスやデータサービスの提供を行っていきます。
また、ispaceはこれまでの経験を活かし、民間企業が月面でビジネスを行えるようにするための基盤づくりにも注力しています。2022年12月にはSpaceXのFalcon 9を用いてミッション1のランダー打ち上げに成功し、得たデータは現在進行中のミッション2にフィードバックされる予定です。
HAKUTO-Rは、ispaceによる民間月面探査プログラムで、ミッション1とミッション2を包括しています。オフィシャルパートナーには三井住友銀行が名を連ね、新たなチャンスや始まりを象徴する名称が付けられています。様々な企業と協力しながら、2025年のミッション2を実施するispaceは、今後の動向にも注目です。