セブン-イレブンとエア・ウォーターの共同実証運用
エア・ウォーター株式会社(本社:大阪市)は、株式会社セブン-イレブン・ジャパン(本社:東京都)と共同で、2024年8月より新しい垂直ソーラー発電システム「VERPA(ヴァルパ)」の実証運用を開始します。運用する店舗は、宮城県の「セブン-イレブン迫佐沼北方店」と山形県の「セブン-イレブン蔵王みはらしの丘店」の2か所です。このプロジェクトは、特に積雪地におけるコンビニエンスストアでの発電効果を探ることを目的としています。
VERPAの特徴と利点
「VERPA」は、高性能な両面受光型発電パネルを垂直に配置する新しい技術です。既存の太陽光発電システムでは、土地の確保や屋根の構造による制約がある中、「VERPA」は高さ制限がないため、車両利用の多いロードサイド店舗の駐車場への設置が可能です。
また、このシステムは豪雪地でも問題なく利用できるため、これまで太陽光発電の導入が難しかった地域でも効果的に機能します。特に雪や雹、黄砂の影響を受けにくく、リスクを軽減しながら安定した発電を実現します。さらに、生活圏と共存できる設計により、他の人々への影響も最小限に抑えられることが特徴です。
実証運用の具体的内容
今回の共同実証運用は、2024年8月から2027年3月までの期間で行われます。その内容としては、ロードサイド店舗での垂直ソーラー発電システムの有効性を様々な角度から検証します。発電性能やフリーメンテナンス性、耐候性など、実際の店舗利用者からの評価も含めて実施されます。
各店には24ユニットの「VERPA」が設置され、合計で25.2kWの発電能力を持ちます。年間での目標発電量は各店舗あたり20千kWh以上と設定されており、これによりCO2削減量としては約9.42トン以上の削減が見込まれています。
SDGsへの貢献
エア・ウォーターは、国産バイオマス資源の利用やCO2回収技術を通じて、日本が目指すゼロ・カーボン化に寄与することを目指しています。地域経済の活性化やエネルギーの地産地消モデルの確立は、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けた重要な取り組みです。
この「VERPA」の導入が成功すれば、多くの事業所が抱える脱炭素手法の選択肢を広げ、実際のビジネスモデルとしての展開へとつながることでしょう。今後の成果が期待されます。
まとめ
エア・ウォーターとセブン-イレブンの新たな取り組みは、脱炭素社会の実現に向けた重要なステップです。環境負荷を軽減し、持続可能な未来を目指すこのプロジェクトが、多くの企業にとっての新しい選択肢となることが期待されます。