古野電気、AIと低電力技術で防災・監視の未来を拓く！九州イノベーションWEEKで披露

古野電気、革新技術で九州イノベーションWEEKを彩る

兵庫県西宮市に本社を構える古野電気株式会社は、2025年6月4日から5日にかけてマリンメッセ福岡で開催される「九州イノベーションWEEK」に、未来志向の革新的な技術を携えて出展します。同社は、社会の安全と効率化に貢献する二つの主要製品、簡易型クラウド遠隔監視カメラ「FWC」と水蒸気マイクロ波放射計「KASMI-160」を展示し、来場者の注目を集めることでしょう。

次世代を担う簡易型クラウド遠隔監視カメラ「FWC」

今回特に注目されるのが、画期的な簡易型クラウド遠隔監視カメラ「FWC」です。このカメラは、ソーラーパネルとバッテリーを一体化した設計が特徴で、電力供給が難しい場所でも独立して稼働できる優れものです。国土交通省の簡易型河川監視カメラ仕様にも準拠しており、災害監視の現場での活躍が期待されています。

FWCの最大の魅力は、その「超低電力」性能にあります。従来の遠隔監視カメラが大型のソーラーパネルや大容量バッテリーを必要としていたのに対し、FWCは省電力化を徹底。小型ソーラーパネルと内蔵バッテリーだけで、雨天や曇天時でも7日間以上（5分に1回の撮影）の連続動作を実現します。これにより、インフラの少ない場所でも長期的な監視が可能となります。

さらに驚くべきは「超高感度」での撮影能力です。夜間や暗い場所でも、フラッシュや補助照明なしで鮮明な画像を捉えることができます。最低被写体照度0.02ルクスという驚異的な感度を誇り、これまでは撮影が困難だった環境下でもクリアな映像を提供。これにより、夜間の不審者監視や動物の生態観察など、幅広いシーンでの活用が期待されます。

設置の容易さもFWCの大きな特長です。配線不要のソーラーパネル一体型設計のため、大規模な工事が不要。「かんたん設置」をコンセプトに、約3kgという軽量設計で、街路灯や既存の単管パイプなどにも手軽に取り付けられます。これにより、短工期・低コストでの導入が可能となり、急な監視ニーズにも迅速に対応できます。

通信面では、LTEまたは新しいWi-Fi規格であるWi-Fi HaLow™（IEEE802.11ah）に対応し、「広域ネットワーク」での運用が可能です。PCやスマートフォンから専用閲覧サイトを通じてリアルタイムに撮影画像を確認できるだけでなく、平常時との比較機能、マスキング機能、そして時間の経過を短縮して見せるタイムラプス機能も実装。これにより、遠隔地からの監視がより効率的かつ多機能に行えます。特にWi-Fi HaLow™は、920MHz帯の周波数を利用するIoT向け通信技術として、その長距離伝送能力が期待されています。

豪雨予測に貢献する水蒸気マイクロ波放射計「KASMI-160」

もう一つの注目製品は、大気中の水蒸気量をリアルタイムで観測する「KASMI-160」です。この装置は、水蒸気が自ら放射する微弱なマイクロ波（22GHz帯）を受信し、可降水量や水蒸気密度高度分布を測定します。小型・軽量で機動性に優れているため、船舶などの移動体での観測にも適しています。

KASMI-160の画期的な点は、機械学習モデルを観測アルゴリズムに採用していることです。これにより、設置場所の気象状況に応じて高精度な水蒸気量推定が可能となり、線状降水帯をはじめとする局地的豪雨の発生予兆である大気下層への水蒸気流入を正確に捉えることができます。この技術は、豪雨災害の早期予測と防災行動に大きく貢献し、地域社会の安全確保に寄与すると期待されています。

世界に誇る古野電気の技術と歩み

古野電気は、1948年に世界で初めて魚群探知機の実用化に成功して以来、舶用電子機器分野で独自の超音波技術と電子技術を磨き続けてきました。その革新的な製品群は、世界90か国以上で展開され、グローバルな舶用電子機器総合メーカーとしての確固たる地位を築いています。長年にわたり培ってきた高度な技術力と挑戦的な精神が、今回展示されるような最先端の防災・監視ソリューションの開発にも活かされています。

展示会概要
名称: 九州イノベーションWEEK
会期: 2025年6月4日（水）～5日（木）10：00-17：00
会場: マリンメッセ福岡 A館
古野電気ブース番号: B-38
公式サイト: https://kfb-shien.com/

この機会に、古野電気が提示する未来の防災・監視ソリューションをぜひ会場で体感してください。

古野電気株式会社企業概要
本社: 兵庫県西宮市
設立: 1951年 (昭和26年)
事業: 船舶用電子機器および産業用電子機器等の製造・販売
資本金: 7,534 百万円
従業員（連結）: 3,368 名
売上高（連結）: 126,953 百万円
代表者: 古野幸男
* 上場取引所: 東京証券取引所プライム市場