退職代行「モームリ」とペンマークが手を組む
最近、若者の離職率が非常に高くなっている中、その原因を探り、企業の管理職が抱えるコミュニケーションの課題を解決するための新しいAIツールが誕生しました。その名も「コミュトレZ」。退職代行サービス「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスと、大学生向け学習管理SNS「Penmark」を提供する株式会社ペンマークが共同で開発しました。
新たな時代に必要なツールの誕生
2021年3月卒の大学生の約3割が、卒業後3年以内に離職というデータがある中、企業は若手社員をいかに定着させ、働きやすい環境を提供するかが急務となっています。多くの管理職が、「自分のメッセージがどのように受け取られるのか」を心配し、具体的なコミュニケーション方法を模索している中、「コミュトレZ」はその解決策として登場しました。
このツールは、AIを使用して若手社員であるZ世代に向けたメッセージの適切さを診断し、改善案を提供します。具体的には、ユーザーが入力したメッセージをAIが分析し、「共感度」や「明確さ」などの指標でスコアリングを行い、どのように言い換えると良いかを提案します。
データに基づく動き
この開発の背景には、ペンマークが蓄積してきたZ世代に関する膨大なアンケートデータと、アルバトロスが持つ退職相談のデータがあります。両社が持つ情報を掛け合わせることで、実際の離職の原因を解析し、特定のフレーズや言動が若手社員にどのように影響を与えるのかを探ることができるのです。
例えば、ペンマークの調査によれば、若手社員が上司に対して抱く不満として「高圧的な態度」が61.9%、次いで「感情的な言動」が54.5%を占めています。これらのデータは、「コミュトレZ」に活用され、具体的な改善点を示唆する材料となります。
実践的な支援に向けて
「コミュトレZ」は、管理職が抱えるZ世代の部下において、どのような言葉が効果的かを追求し、離職を未然に防ぐ手助けをすることを目的としています。また、若手社員の心に寄り添うことで、より良い職場環境の実現を目指します。
「コミュトレZ」の機能の一環として、送信したメッセージの類似退職例も提示されます。これにより、発言が持つリスクを理解し、形を変えていくことができます。このアプローチは、管理職と部下との間のコミュニケーションの質を向上させ、より柔軟で支え合う職場を築くことに寄与するでしょう。
今後の展開
両社は今後、コミュトレZの提供に加え、企業のブランディングや研修プログラムも共同で開発し、Z世代の人材を即戦力として育成し、定着を促す支援を行っていく予定です。これを通じて、企業の持続的な成長に貢献したいと考えています。
会社概要
- - 株式会社アルバトロス: 退職代行サービス「モームリ」を展開し、業界内で信頼あり。
- - 株式会社ペンマーク: 大学生向けSNS「Penmark」を開発し、教育にも力を入れる。