新たな祝福を演出するスーパードリームキャンドルの誕生

最近、SNSで話題を呼んでいる「スーパードリームキャンドル」が、さらなる進化を遂げて4月17日にリニューアル新発売されました。株式会社田中務補商店が手掛けるこのキャンドルは、花火、音楽、LED照明を同時に楽しむことができるパーティーグッズとしての注目度が高まっています。特にTikTokでの人気が加速し、入荷待ちが2か月に達する状況となりました。

発想の背景と商品の成り立ち

田中務補商店は、60年以上続く神戸の靴部品製造業者です。靴の中に使用される金属製の「シャンク」を製造している同社ですが、海外製靴の流入に伴う国内生産の減少が影を落としました。事業を縮小する同業者が続出する中、田中務補商店は明るさをもたらす商品を開発しようと考え、「パーティーグッズ」という新たな領域に挑戦しました。初代ドリームキャンドルの発売から18年が経ち、様々な改良が加えられています。

商品の革新とお楽しみ方

「スーパードリームキャンドル」は、その人気の理由として、キャンドル中央の花火に点火すると、美しい花のように開きながら、ハッピーバースデーのメロディーが流れるという驚きの演出を備えています。開いた花は回転し、LEDが七色に点滅する姿は、パーティーの場を一層盛り上げます。さらに、専用のメガネを使用すると、見える景色が星型に変化するため、視覚的な楽しみも加わります。実際、多くの消費者がこのキャンドルを誕生日サプライズに使用し、SNSでその模様をシェアした結果、注文が殺到しています。

リニューアルのポイントと新しいキャンペーン

今回のリニューアルでは、パッケージの外見にもこだわり、商品の特徴をわかりやすく伝えるために窓をつけました。これにより、贈り物としての利用が想定されており、ギフトボックスをイメージしたデザインになっています。また、音楽のメロディーも単音から和音になり、一層の豪華さを演出しています。さらに、初回限定で「金の動物フィギュア」が10箱に1箱の割合で入るキャンペーンも実施されています。

課題と新たな挑戦

とはいえ、商品開発にはさまざまな課題がつきまといます。製造を主な業務とする中、ドリームキャンドルの企画・販売を行っているメンバーは1人だけであるため、リソースが十分でない状況でした。そのため、ターゲット層の絞り込みや新規開拓など、数多くの課題に着手できていませんでした。しかし、2023年8月から神戸市が主催する「ミライ経営塾Wonders」に参加し、課題を解決するための新たな手法を学んでいます。

海外展開のビジョン

田中務補商店は、「スーパードリームキャンドル」を通じての世界中の人々への祝福のメッセージを届けるため、海外進出にも挑戦しています。2023年と2024年度のジェトロによる支援対象企業に選ばれたことを受け、花火とパーティーグッズの輸送に関わる専門家のサポートを受けながら、販路開拓に努めています。昨年のベトナムでのデモンストレーションでは、現地の方々から好評を持ち帰ることができ、今後ますますの展開が期待されています。