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大日本印刷が450万タイトルを国内で製造するサービスを開始

大日本印刷株式会社（DNP）は、2025年8月29日より Amazon マーケットプレイス内の「外濠書店」で、海外の書籍をオンデマンドで製造・販売する新サービス「グローバルコネクト」を開始します。このサービスは、海外からの書籍を取り寄せるのではなく、注文に応じて国内で1冊から製造が可能で、最短6日というスピードで生活者の手元に届けることを目指しています。

この取り組みは、海外で出版された書籍を直接扱うことで、輸入に伴うコストや時間を大幅に削減し、消費者にとっては多様な言語の書籍を比較的手頃な価格で提供するものです。DNPが提供するこのサービスは、世界97の国・地域から約450万タイトルを取り扱うことで、国内で最大規模の洋書の流通を実現します。

サービス開始の背景

現在、海外の書籍を取り寄せるには長い時間がかかり、在庫のない作品を注文する場合、数週間を要することも珍しくありません。加えて、為替の変動や運賃の高騰により、書籍の価格が高騰する傾向にもあります。多くのECサイトでは、取り扱う商品が有名な作品に限定され、消費者が手に入れたい書籍が見つからないという事態もありました。

DNPは、このような出版流通の現状を改善すべく、新たなる出版流通プラットフォームを構築することに着手しています。この「グローバルコネクト」サービスによって、顧客が求めている多様なジャンルの書籍を迅速に入手できるようになるのです。

「グローバルコネクト」の特長

1. 国内最大規模の書籍数
DNPは、米国の大手書籍取次会社であるイングラムの子会社であるライトニングソースと提携し、「グローバルコネクトプログラム」を日本国内で展開します。これにより、ニッチなジャンルから専門書まで、さまざまな需要に応える450万タイトルをラインアップしています。

2. デジタル印刷による効率化
DNPのデジタル印刷を用いて、注文から発送までを一括で行うことにより、効率的な製造プロセスを実現しました。これにより、少量生産が可能になり、製造の無駄を省くことができます。デジタル印刷の利用はCO2の排出量削減にもつながり、環境にも配慮したサービス展開をしています。

3. 出版社の負担軽減
海外の書籍を日本で販売したい出版社にとって、「グローバルコネクト」との契約を結ぶことで、独自に販売網を構築する必要がなくなります。コンテンツデータを提供するだけで、迅速かつ簡単に書籍の販売が可能となります。

今後の展望

DNPは2026年度中に、国内出版社が登録したコンテンツを佐する各国のパートナー企業がオンデマンド印刷を行い、顧客に直接届けるサービスの開始を予定しています。これにより、国内の出版市場での収益拡大が期待され、持続可能な出版ビジネスの確立に貢献することを目指しています。

この新たなサービス「グローバルコネクト」は、読者にとっても出版業界にとってもメリットが多い革新的な取り組みであり、今後の展開に大きな期待が寄せられています。

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