東京ガスが「2025年度グッドデザイン賞」を受賞
東京ガス株式会社が手掛けた「ペーパーレス化におけるデザイン組織の取り組み」が、名誉ある「2025年度グッドデザイン賞」を受賞しました。この受賞は、同社が紙の検針票からデジタル化に移行するために行った改革の成果として評価されています。
ペーパーレス化の取り組み
東京ガスは、従来の紙の検針票を「myTOKYOGAS」というWebベースの検針票システムに移行するために、専用のデザイン組織を新設しました。この取り組みでは、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインの改善を併せて行い、ユーザーが使いやすいシステムを構築することに焦点を当てました。
具体的には、デザイナーたちがmyTOKYOGASのユーザーへインタビューを行い、ウェブ上での情報への導線を見直しました。これにより、複雑さを排除し、必要な情報へのアクセスを容易にする設計が実現しました。また、未登録者を対象にしたインタビューの結果を基に、登録を促進するための周知物の視認性の向上と、登録画面のデザインを一貫して改善しました。
ユーザー数の急増
このような取り組みの結果、検針票のペーパーレス化が順調に進展し、myTOKYOGASのユーザー数は約460万件にまで達しました。これにより、デジタル接点の拡大が図られ、顧客との関係を強化することに成功しています。
また、デジタルプラットフォームの利点を生かして、省エネ関連の案内やエコイベントの開催など、顧客の行動変容を促進する役割も果たしています。これにより、持続可能なカーボンニュートラル社会の実現に向けた貢献も高まっています。
デザイン組織の役割
東京ガスのデザイン組織は、myTOKYOGASのデザイン開発だけでなく、他のサービスや事業においても顧客視点を取り入れたデザインを推進しています。このような取り組みは、組織全体を横断する形で展開され、様々なサービスにおける顧客体験の向上に寄与しています。
同社は「多様な人材の尊重と挑戦による成長」を掲げ、人的資本経営を進め、一層の価値創造を目指しています。昨年、創立140周年を迎えた東京ガスは、未来のエネルギー事業に挑戦し続けています。
受賞の評価
審査委員からは、特に社内のデザイン組織が新設されたことによる効果が高く評価されました。一貫したデザイン戦略が示されたことで、社内の部署間連携が強化され、ユーザーフレンドリーなプロダクトが実現しました。これにより、今後の人材育成や企業全体のデザイン力向上に対する期待も高まりました。
グッドデザイン賞について
グッドデザイン賞は、1957年に創設された日本を代表するデザイン評価制度です。この賞は、デザインの質の向上と社会課題の解決にデザインを活かすことを目的に、国内外の企業や団体が参加する世界的なコンペティションとして知られています。受賞の象徴である「Gマーク」は、優れたデザインの証として広く認知されています。
東京ガスの今回の受賞は、ペーパーレス化への取り組みがユーザーの利便性を高め、企業のデザイン力を向上させるものであった証です。今後もこの流れが続くことを期待したいと思います。