新型カスタマーハラスメント実例TOP5の衝撃
近年、接客業やサービス業において増えているカスタマーハラスメント(通称:カスハラ)。一般社団法人クレア人財育英協会は、全国から寄せられた衝撃的な事例をもとに、カスハラ実例TOP5を初公開しました。それぞれの事例は単なるモンスタークレームに留まらず、より深い心理的影響を与えるものとして注目されています。これらを通じて、私たちは新たなハラスメントの実態やその影響を理解し、対策を講じる必要性が求められています。
第1位:接客逆指名ハラスメント
ある書店における事例では、毎回同じ高齢男性客が「レジはあの子じゃなきゃ」と主張し、対象の女性スタッフがいない時には怒鳴り散らしました。この行動は、男性の「自分だけに優しくしてほしい」という要求から生じており、女性は出勤を避けるようになりました。この事例は、職場における支配の恐ろしさを物語っています。
第2位:顔面・態度批評型ハラスメント
次に紹介されるのは、あるコンビニでの男性スタッフに対してのハラスメントです。「態度がムカついた」と言いがかりをつけた男性客は、さらには「その顔、前と同じで気に入らない」と侮辱的な発言も行い、最終的にはそのスタッフをバックヤードに追いやることになったのです。このケースは、容姿に基づく人格批判が社会に蔓延している事実を浮き彫りにしています。
第3位:感情強要ハラスメント
カフェでのアルバイト中の女性がある常連客から、感情の質を常に厳しく点検されていました。「笑顔が雑だ」といった言葉を受け、日々の業務に対するモチベーションが低下。この事例は、感情が商品化され、感情の質までが求められる社会の現実を示しています。
第4位:私的チャネルへの引き込み型ハラスメント
家電量販店では、接客後に名刺を渡した女性スタッフが、後日LINEで「態度が悪かった」と強要されました。断っても執拗にメッセージが届き、プライベートな場でも連絡を強制されました。この新たな形のハラスメントは、職場の枠を越えてプライベートにまで追いかけてきます。
第5位:プライベート詮索型ハラスメント
最後に紹介するのは、アパレルショップで働く女性に対するプライベートの詮索です。年配の女性客が「結婚はしているのか、子どもは?」といった内容をしつこく聞いてきました。その結果、この女性スタッフは職場に復帰できなくなるところまで追い込まれました。
ハラスメントの新たな形
これらの事例からも分かる通り、カスハラは単なる怒鳴り声や暴言にとどまらず、「親しみを装った支配」や「感情の採点」といった形で進化しています。このような新型ハラスメントは、見えづらく、断りづらいため、被害者に大きな心理的負担を与えます。そして、多くの人が「自分が過敏すぎるのか」と違和感を抱きながらも、メンタル不調や離職に至ることが多いのが現実です。
これからの取り組み
クレア人財育英協会は、ハラスメントの定義やその拒否権についての再設計を社会全体で行う必要があると訴えています。また、ハラスメント対策に特化した資格「雇用クリーンプランナー」の普及も進めており、この資格では様々なハラスメントの知識だけでなく、人間関係の違和感を捉える力を育成しています。これにより、職場の心理的安全性を確保し、より良い労働環境を築くための支援を行っています。
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