KIBA2025の概要
2025年に開催されたKIBA(Korea International Beer Award)は、世界中から多くのブルワリーが参加し、合計467種類ものビールが並びました。この大会は、韓国・ソウルのCOEXで行われたKIBEX(Korea International Beer Expo)2025の一環で、42人の国際審査員によって厳正なる審査が行われました。
前年の2024年には、16か国から76のブルワリーが参加し、347種のビールが出品されていたため、2025年はその数が大幅に増加しました。このことから、KIBAが国際的な評価を受ける大会であることが明確に見て取れます。
受賞したビール「Wit&West」
KIBA2025において見事に金賞を獲得した「Wit&West」は、アメリカのモダンなホップを活かしたアメリカン・ベルゴスタイルIPAです。アルコール度数は6%で、国際苦味単位は50という高い強度を誇ります。使用されるキーホップにはコロンバス、シトラ、モザイク、アマリロ、Cryo Citra、Cryo Mosaicがあり、洗練された味わいと香りが特徴です。受賞コメントを担当した藤戸淳平氏は、ベルギー伝統の酵母とアメリカのホップキャラクターを組み合わせることで得た感動を語り、多様な文化の影響を受けた挑戦的なビールであることを強調しました。
藤戸氏は、「この受賞によって、クラフトビールが国境や文化を超える力を再確認しました」と述べ、今後もさらなるビール作りに挑む意気込みを示しました。
銅賞に輝いた「MOMO Hazy Pale Ale」
KIBAの組織は、金賞だけでなく銅賞も表彰しました。銅賞を受賞した「MOMO Hazy Pale Ale」は、ジュースのようなフレーバーを持つHazyスタイルであり、アルコール度数は5%、国際苦味単位は25です。受賞を記念して、同賞によって喜びと感謝の気持ちを表した小管桃世氏は、つい数年前にHazy IPAに出会ったことがこのビールに取り組むきっかけであったと語りました。彼女は、まだ学ぶべきことがたくさんあると感じていますが、この受賞を心の支えにしつつ、より多くの人々に美味しいビールを届けることを目指すと誓いました。
株式会社Story Agentのビジョン
受賞したWit&Westを製造する株式会社Story Agentは、福岡県糸島市に位置し、IB BREWINGというクラフトビールブランドを展開しています。同社のビジョンには「Make the World borderless with Beer」が掲げられ、ビールを通じて世界中の文化や人々がつながることを目指しています。日本だけでなく、カンボジアにおける現地法人IB BREWING CAMBODIAも展開し、全国50ヵ国以上を旅した経験をもとに、多様な文化と触れてきました。彼らは、ビールが持つ普遍的な力を信じ、国境を越えて多くの人々に友人を提供することを目指しています。
結論
2025年のKIBAでの金賞受賞は、「Wit&West」にとっての大きなステップとなりました。この受賞を機に、さらなる発展が期待されるクラフトビールの世界は、今後も多様な挑戦が続いていくことでしょう。新たなビールとの出会いや、技巧を凝らしたクラフトビールの進化を楽しむことができる日を心待ちにしています。