ファッションとAIの未来
2021-06-24 11:22:15
ファッション専門学校が新たに導入したAIビジネス活用カリキュラムの全貌
大阪文化服装学院の新たな取り組み
大阪文化服装学院(OIF)は、ファッション専門学校として初めて「AIビジネス活用」という新しいカリキュラムを今年度から導入しました。この取り組みは、長らく低迷を続けているファッション業界の革新を目指したものであり、特にAI技術の活用が期待されています。
ファッション業界の現状
日本のアパレル市場は、バブル期の15兆円から最近では10兆円へと縮小しています。この一方で、供給量は急増し、企業は膨大な在庫に悩まされています。さらに、コロナ禍やSDGsといった新しい価値観の浸透により、さまざまなビジネス構造の見直しが求められています。
AI活用の重要性
このような状況を踏まえたOIFのカリキュラムは、学生がAIをいかにビジネスに活かすかを学ぶことを目的としています。ファッション業界でも、SNSやアプリを通じたトレンド分析や、物流の最適化など、AIの適用が増えてきています。
カリキュラムの概要
カリキュラム名
「AIビジネス活用」
対象
ブランドマネージメント学科2年生
講師陣
OIFの講師の他、特別講師として河合拓氏、ニューロープの酒井氏が授業を担当します。
授業時間
前期15回・後期15回の合計45時間
このカリキュラムでは、コーディングやプログラミングではなく、ビジネス思考にフォーカスした教育が行われます。企業の成功事例や失敗を通じて、実践的な知識を学ぶことができます。高校卒業生がより現場に即したスキルを身に付けるための内容となっています。
特徴的な学びのスタイル
学生たちは、AIによる「トレンド分析」や「リコメンド機能」を活用し、仮説と検証を繰り返すことで需要予測やマーケティングを学びます。カリキュラムの最終段階では、協力企業が直面している販売課題を解決するために提案を行い、実際のビジネスに触れる貴重な機会が設けられています。
特別講師と支援企業
特別講師として、事業再生のエキスパートである河合拓氏が登場します。彼の講義では、アパレル業界のデジタル化の重要性が語られ、また、ニューロープ株式会社の酒井氏もAIの可能性について講義を行います。ニューロープはファッションに特化したAI技術を開発し、実際のビジネスでの応用が期待されています。
学院のビジョン
OIFは、75年という歴史を持つファッション専門学校で、今後も国際的に通用する人材の育成に力を入れています。デジタルスキルと国際感覚を融合させ、環境に配慮したビジネス思考を持った次世代の人材の創出を目指しています。
まとめ
ファッション業界は、AIの導入によって新たな可能性を得る一方で、多くの課題にも直面しています。大阪文化服装学院の「AIビジネス活用」カリキュラムは、学生に新しいビジネス思考を育て、次世代のファッション業界を牽引する人材を育成することを目指しています。このような取り組みが、ファッション業界の未来にどのような影響を与えるのか、今後の展開が注目です。
会社情報
- 会社名
-
学校法人 ミクニ学園
- 住所
- 大阪府大阪市淀川区三国本町3-35-8
- 電話番号
-
06-6392-4371