新刊紹介『仕事に「生きがい」はいりません』
出版業界に新たな注目作が登場しました。博報堂生活総合研究所の主任研究員・酒井崇匡氏と金沢大学の金間大介教授が共著した『仕事に「生きがい」はいりません 30年の調査データが明かすZ世代のリアル』は、Z世代の働き方や価値観に迫る一冊です。本書は、職場や恋愛、コミュニケーション、消費など、若者世代の心理を豊富なデータで紐解きます。
若者と世代間ギャップ
本書では、まず「職場」に関するギャップから始まります。「仕事に情熱を持つ上司が理想」という考えが、実はZ世代の間では1割以下に過ぎないという衝撃のデータが示されています。彼らにとって、「活気ある職場」や「熱心な上司」が求められる理想とは、もはや昔の価値観に過ぎないのです。
親との関係
次に、就職活動を取り上げます。Z世代にとって、親は最強のメンターとして君臨しており、企業の求人戦略にも影響を与えています。親の意向を無視できないことから、企業もこの新たな動向に目を向ける必要があります。
仕事のやりがい
また、仕事に対する「生きがい」という概念も変わりつつあります。かつては多くの若者が仕事にやりがいを求めましたが、今の若者たちの声は異なります。彼らは「楽するために就職したわけじゃない」としましょう。しかし、実際は「みんなと同じ」で安心感を得ている側面も見逃せません。
承認欲求と拒否回避
さらに、本書では「承認欲求」にも焦点を当てています。若者間で高まりつつあるのは「拒否回避欲求」であり、他者にどう思われるかを過剰に気にする様子が描かれています。この心理が、恋愛やコミュニケーションにどのように影響しているのかを探る章も新たな発見となります。
Z世代の恋愛観
恋愛においても世代間のギャップは大きいです。本書では社内恋愛が「過去の遺物」とされる現象や、同性同士でのプレゼントの方が評価される傾向についても触れています。これは、Z世代特有の価値観が影響しています。
結論と未来
最後に、本書は上司や先輩世代がZ世代の特性を理解し、どのように向き合っていくべきかの具体例を示しています。時代の変化を敏感にキャッチし、互いの理解を深めるための貴重なヒントが詰まった内容です。
『仕事に「生きがい」はいりません』は、224ページの新書形式で、価格は1,100円(税込)。2025年12月7日の発売を予定しています。興味がある方はぜひ手に取ってみてください。
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多様性が広がる時代、Z世代と共に歩むための一助となるこの書籍は、私たちの未来を見つめ直すきっかけになることでしょう。