愛知県刈谷市に本社を置くハタス株式会社が、創業90周年を迎える2025年に、これまでの経験と革新的なアイデアを結集した新しい戸建賃貸住宅『Cube Noir(キューブ ノワール)』を発表しました。これは、未利用地や相続に関する問題にフォームを当て、今まで以上に柔軟に対応できる新たな住宅モデルとして注目されています。
まず、この『Cube Noir』が開発された背景には、社会の様々な問題、特に土地の未利用や低利用が増加している現状があります。総務省の統計によると、所有する土地の63.8%が「相続によって取得」されており、この割合は年々増加傾向にあります。このように、多くの土地所有者が「利用予定がない」と感じながらも土地を所有し続けている実態があります。
さらに、国土交通省が行った調査によると、遺産相続などの理由で未利用地を保有する人の半数近く(49.6%)が、「特に利用予定がない」と回答しています。加えて、約52%の土地所有者が管理や税金負担を理由にストレスを抱えていることも示されています。このような事例から、ハタスは社会課題を解決する手段として、『Cube Noir』を提案しています。
Cube Noirの特徴と目的
『Cube Noir』は、変形地や狭小地、活用が難しい土地に特化した戸建賃貸住宅です。具体的な特徴として、間口4095mmの設計があり、様々な敷地形状に適応可能です。これは、これまでの大規模なマンションやアパートでは対応できなかった土地利用の問題に対して、新しい選択肢を提供します。また、この住宅はデザイン性も重視しており、複数棟が並ぶことで街並みの景観にも貢献します。
さらに、相続時の円滑な分筆を容易にし、所有者が抱える相続、売却時の複雑さを解消します。特に、複数の相続人がいる場合でも、戸建賃貸住宅であればスムーズな分割が可能になるため、土地の価値を維持しつつ、次世代への移譲がスムーズに進むことが期待されます。
社会への貢献
ハタスの代表取締役社長、塚本龍生氏は、『Cube Noir』の誕生に際し、「土地活用の知見と新しい発想が結集しました。地域社会と土地オーナー双方に価値をもたらしたい」と意気込みを語ります。実際に、未利用地や低利用地が生まれ変わることにより、地域の景観改善や治安向上に寄与することが期待されます。そして、土地オーナーにとっても、賃料収入を得ることで固定資産税などの負担を軽減し、未利用地を「負動産」から「収益資産」へと転換できる可能性が広がります。
現在、ハタスでは『Cube Noir』を試験的に導入するモニターキャンペーンを実施中で、特に愛知県内の土地所有者を対象に、特別価格でこの住宅を提供しています。このように、地域に根ざしたプロジェクトを通じ、持続可能な未来を目指しているハタスの新たな挑戦に注目です。
詳細な情報や申し込みについては、公式ウェブサイトで確認できます。
最後に、INNOVISTAチームのリーダーである河澄氏は、「我々のチームは、建築デザインの専門性をもって現場の声をひろい、社会問題を解決できるよう努めています。『Cube Noir』が未利用地の新たな価値を見出すことができると信じています」とコメントしています。