災害備蓄と子どもたちの未来をつなぐ新たな取り組み

東尾理子さんが率いるNPO法人TGPとオカモトヤFellneの新たな連携

2025年3月7日に行われた国際女性デーに際するイベント「Fellne FES vol.2」で、NPO法人TGPの代表である東尾理子さんが登壇したことがきっかけで、両者の連携が生まれました。この取り組みは、災害時に女性が安心して過ごせる環境を整えるための「災害用レディースキット」を通じて、子どもたちへの支援をも含む広範な健康促進活動を目指しています。

この新たな協力関係の下、TGPの【4for1 project】とFellneの災害用レディースキットが組み合わさり、未来を担う子どもたちを支えるサイクルが作り出されています。具体的には、生理用品を4枚購入すると、1枚の生理用品と月経教育が学生に届けられるという支援モデルが機能します。Fellneの災害用レディースキットには約60枚の生理用品が含まれており、1キットの購入によって15枚分の支援が実現します。これにより、災害時の備えと、女性の健康支援が同時に進行するという新たな循環が生まれるのです。

災害用レディースキットと生理用品ディスペンサー

NPO法人TGPの理念

NPO法人TGPは、「未来を担う子どもたちが健やかに育つ社会をつくりたい」という理念のもとに設立され、特にリプロダクティブヘルスの正しい知識を提供することに注力しています。生理に関する正しい情報を学ぶ機会を提供し、企業や学校における生理用品の設置を推進しています。また、ナプキン収納ケースに産婦人科医の監修の下でメッセージを掲示し、月経についてポジティブに捉える環境を整えることにも力を入れています。

TGPの取り組みは、月経を「恥ずかしいこと」とするのではなく、「自分の健康を知るサイン」として理解を促進することを目指しています。詳細はNPO法人TGPの公式サイトをご覧ください。

株式会社オカモトヤのFellne

一方、オカモトヤが立ち上げたサービスブランド「Fellne」は、女性活躍推進やフェムテックの取り組みを推進するためのもので、特に中小企業のパートナーとしてサポートを行っています。Fellneの代表的な製品である「災害用レディースキット」は、2022年の立ち上げから3年で累計3万個以上が販売されており、社会全体に災害への備えと女性の健康意識の向上を促すことに貢献しています。

Fellneの仕組みは、女性のQOL向上を支持し、社会全体でのフェムアクション（Femaction）の普及を目指しています。また、オカモトヤは新しい働き方を提案する「Palette」と呼ばれるライブオフィスにおいて、セルフメンテナンスができるライティングスペースを設置し、さらなる多様性を促進しています。

オカモトヤライブオフィス Palette

今後の展望

今回の連携を通じて、TGPは公立の小中学校および大学での生理用品設置を積極的に進めていきます。また、プレコンセプションケア教育の一環として、年齢に応じた講演やワークショップを開催し、正しい知識を次世代へと伝えていく予定です。これにより、未来の女性たちが自己の健康を理解し、ライフプランを選択するために必要な情報と支援が行き届くことを目指します。

人口減少が懸念される未来において、子どもたちの選択が男女平等の実現と人口増加に寄与するよう、両法人は引き続き連携を深め、社会の前進に貢献していく姿勢を見せています。