自然と経済の融合を目指す「ネイチャープレナー・ジャパン」設立
2025年、日本に初めて、環境と経済が共生する社会を実現するために「一般財団法人ネイチャープレナー・ジャパン」が設立されます。この新たな団体では、自然資本に依存した経済活動を支えるための起業家型人材の育成と支援を行います。
財団設立の背景と目的
「ネイチャープレナー」とは、自然と共に新たな価値を創出する挑戦者を指します。現在、私たちの経済は自然資本に強く依存していますが、その経済活動において自然の価値は十分には反映されておらず、生物多様性の損失や環境への影響が深刻な課題となっています。このような状況を受け、2021年のG7会議では、生物多様性を守る「ネイチャーポジティブ」のアジェンダが掲げられました。
私たちの財団は、岡山県英田郡西粟倉村を拠点に、豊かな自然と経済が共存する社会の実現を目指し、起業家や研究者、地域の力を融合させていくことを基本方針としています。
具体的な活動内容
今後、「ネイチャープレナー・ジャパン」は複数の重要な施策に取り組んでいく予定です。まずは、次世代の起業家を育成するための「次世代ネイチャープレナー・フェローシップ」を開始します。このプログラムでは、大学生や大学院生10名を選抜し、ネイチャーポジティブ先進地域に送り込む予定です。そして、この取り組みを支えるためにクラウドファンディングも実施し、目標金額180万円、最終ゴール600万円を設定しています。
支援事業の拡充
本財団では、自然を守ることが事業の中心になるような助成事業を実施します。特に、持続可能なツーリズムやリジェネラティブ農業などでの新しいモデルを支援し、2026年から2030年の間に10億円規模の基金を形成することを目指します。
ネイチャープレナーの必要性
「ネイチャープレナー」の活動には、多くの潤滑油が必要です。特に、現場の資金や人材、知見の不足が課題となっています。それを解消するために、さまざまな立場の人々が参加できるプラットフォームの構築が不可欠です。起業家、研究者、地域の自治体との連携を深め、有機的に繋がる仕組みを整えていきます。
今後の計画
設立にあたっては、財団の理念を広め、共に未来を創り上げる仲間を集めるためのレセプションを開催します。基調講演や話し合いの場を設け、関心を持つ人々が参加できる場を提供します。
代表理事のメッセージ
代表理事の深尾昌峰氏は、「ただ自然を守るだけではなく、自然と共に未来を創る挑戦者を経済の中心に据えることで、持続可能な社会の実現を加速する」と語ります。このビジョンを実現するために、全国のさまざまな人々と協力し、新たなプラットフォームを構築していきます。
まとめ
「ネイチャープレナー・ジャパン」は、自然と経済の調和を追求し、共生の道を進む新しい取り組みです。若者たちが自然を守りながら、経済的にも成功できる未来を築くため、今後も注目していきたいと思います。私たちの持続可能な社会の実現のために、みんなが手を携える時が来ています。