海外アニメファンの聖地巡礼事情
2025年3月22日と23日の2日間、東京ビッグサイトで開催された日本最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2025」。このイベントで、株式会社ファイネックスが実施した独自調査の結果が、多くの人々を驚かせています。グローバルなアニメファンたちが日本のアニメ文化に対してどれほどの熱意を持っているのかを探る一助となるそのデータを詳しく見ていきましょう。
調査概要
本調査は、AnimeJapan 2025の会場に訪れた254名の外国人アニメファンを対象に実施されました。回答者は、アメリカやフランス、オーストラリア、中国など45以上の国から訪れたファンたちです。調査の目的は、彼らが日本のアニメ文化をどのように楽しんでいるのか、また聖地巡礼に対する意欲について明らかにすることです。
消費意欲が旺盛
調査によれば、好きなアニメや漫画の楽しみ方として、約9割が「原作を楽しむ」以外に「グッズを買う・飾る」と答えています。これは、アニメファンが自らの好きな作品を通じてコンシューマーとして積極的な存在であることを示しています。特に、コラボカフェや展示会などへの訪問を希望する傾向が見られ、アニメに関連する体験を求めていることが分かりました。
聖地巡礼の人気
さらに驚くべきは、全体の8割以上が「聖地巡礼をしたことがある」または「今後する予定がある」と回答していることです。これは、アニメ作品の舞台となった場所を訪れたり、関連する文化を体験しようとする意欲が非常に高いことを象徴しています。特にアニメのファンにとって、聖地巡礼は単なる観光ではなく、文化的な体験として捉えられているようです。
ファン同士のつながりの強さ
調査結果の一つには、相互交流の重要さも浮かび上がっています。「AnimeJapan 2025を知ったきっかけ」としては、友人からの口コミが最も多く、ファン同士で情報を共有する傾向が強いようです。さらに、ファンはSNSや非公式サイトなどから情報を入手していることが多いこともわかりました。
調査結果の詳細
調査では、以下のような具体的な質問が行われました。
訪れた目的
「AnimeJapan 2025を訪れた目的」を尋ねたところ、「会場の雰囲気を楽しみたいから」が170票を集める一方、「欲しいグッズがあるから」と「好きなアニメの最新情報を得たいから」がそれぞれ3位、4位にランクインしました。このことは、アニメファンが単に作品を楽しむだけでなく、その背後にある文化をも幅広く理解したいと考えていることを示しています。
聖地巡礼の理由
聖地巡礼をしたことがないと答えた人たちの多くは、「聖地の場所が分からない」と「遠い」といった理由を挙げています。つまり、聖地巡礼を促進するためには、より多言語での情報発信が重要であることが確認されました。英語や他の言語でのアクセス情報や道案内が求められています。
ファン間の情報共有
ファン同士の情報交換がどのように行われているかというと、SNSやファンサイトが重要な情報源となっています。「好きな作品に関する情報はどのように得ますか?」という質問に対し、ファンの非公式サイトやSNSが183票を獲得し、非常に活発な交流が行われていることが伺えます。
結論
今回の調査から、海外のアニメファンが非常に消費意欲を持ち、特に聖地巡礼に対して積極的であることが分かりました。ファン同士の口コミやSNSによる情報共有が、観光客誘致の鍵となることも明らかになり、地方の観光産業に新たな光を当てる結果となりました。
アニメの市場は年々成長を続けており、2024年には過去最高の3兆円超えが期待されています。株式会社ファイネックスは、アニメ人気が国際的に広がる中で、その実態を引き続き調査し発信していく所存です。