健康日記の影響
2020-07-31 15:11:30

健康観察アプリ『健康日記』が3万ダウンロード突破の背景と課題

スマートフォンを利用した健康観察アプリ『健康日記』が、ダウンロード数で3万件を突破しました。このアプリは、個人の医療や健康に関するデータを自己管理できるようにするPHR(Personal Health Record)を基盤にしたもので、近年のIoT技術の進展に伴い、その利便性がさらに高まっています。

PHRの意義と進展


PHRとは、個人が自らの健康情報を記録し、活用する仕組みです。従来の医療記録は医療機関側に偏りがちでしたが、PHRは個人が自身の健康状況を把握できる手段となります。母子手帳や健康診断の結果、日々の運動量や血圧、体重のデータをスマートフォンで時系列に保存できるため、急な病気の際や日常の健康管理に大いに役立つことが期待されています。

プロジェクトの背景


この『健康日記』アプリは、ヘルステック研究所が主導する京大データヘルス研究会において、COVID-19の感染対策の一環として開発されました。研究者や医療従事者、エンジニアが集まり、感染拡大防止に向けたアイデアをもとにプロジェクトが始まりました。国立医療研究開発機構(AMED)や京大インキュベーションプログラムの支援を受け、アプリには濃厚接触者向けの健康観察機能が追加され、データ集計のためのExcelツールも開発されました。これにより、保健所の業務効率は大幅に改善されました。

利用が広がる


『健康日記』は導入から急速に認知を深め、地域での利用が広がりました。特に、和歌山市保健所での事例が厚生労働省やクラスター対策班に紹介されたことで、全国的にその利用が促進されました。メディアでも多数取り上げられ、アプリの利用が拡大していく一因となりました。COVID-19の感染者数が増加する中でも、アプリの利用率は高く、医療従事者や介護業界、さらには自衛隊などの幅広い関係者が利用していることが特徴です。

現在と未来


2020年の夏、COVID-19感染者数が一時低下した時期にはアプリのダウンロードにも落ち着きが見られたものの、再び感染が拡大する中で活用が進んでいます。一般的なスマートフォンアプリの利用率がデイリーで10%以下とされる中、『健康日記』は20%以上の高い利用率を維持しています。今後、さらなる利便性向上を図るため、クラウドベースのシステム開発が進められています。これにより、データの集計が容易になり、特にメールを使用しない若年層にも対応できるようになります。また、アプリの提供にあたっては、持続可能性を考慮し、最小限の料金徴収を検討しています。

『健康日記』は、今後も個人の健康管理を支援しつつ、公共の健康維持に貢献することが期待されています。新たな機能やサービスを通じて、より多くの人々に利用されていくことでしょう。

会社情報

会社名
株式会社ヘルステック研究所
住所
京都市左京区吉田上阿達町17
電話番号

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