株式会社レゾナックの新たな挑戦
株式会社レゾナックが9月12日に、山形県東根市の工場でSiCエピタキシャルウェハーの生産のための新しい建屋の竣工式を開催しました。この新しい施設は、将来的なパワー半導体市場の需要に応えるために設計され、2024年から進められてきたプロジェクトです。特に、経済安全保障推進法に基づく重要資材の供給確保計画の一環として位置付けられています。
竣工式には、地元の鈴木敬一副市長をはじめ、山形県やその他の関係者が出席し、建屋の完成を祝いました。代表取締役社長の髙橋秀仁氏やデバイスソリューション事業部の武田真人部長も参加し、今後の安全な操業への祈りを捧げました。
SiCエピタキシャルウェハーとは?
SiCエピタキシャルウェハーは、半導体の重要な材料として使用されており、高い耐熱性や耐圧特性を持っていることから、電力変換などの用途に適しています。これらは、特に電動車両や再生可能エネルギーシステムにおいて重要な役割を果たすことが期待されています。新たに完成した施設では、このSiCエピウェハーを生産し、国内外の多様なニーズに応えることが狙いです。
生産と運営の見通し
この新工場は、2030年までに世界の半導体市場が急速に拡大する中で、特に日本国内での生産体制を強化するための重要なステップです。稼働開始は2026年を予定しており、各種設備の導入とともに、生産に向けた準備が進められています。
さらに、レゾナックグループは、共創型化学会社としてのビジョンを持ち、環境への配慮を重視しながら、高性能で信頼性の高い製品を市場に提供することを目指しています。これにより、SiCパワー半導体の普及に寄与するとともに、持続可能な社会の実現にも貢献していく方針です。
最後に
この新たな生産拠点の設立は、山形県や地域経済にとっても重要な意味を持ちます。地元の雇用創出や経済活動の活性化が期待されており、今後の進展に注目が集まります。レゾナックの取り組みを通じて、日本の半導体業界がさらなる成長を遂げることを期待しましょう。