GIGAスクール構想5年目
文部科学省が発表した「令和7年度 全国学力・学習状況調査」の結果は、ICT(情報通信技術)がどれほど日常の学習に浸透しているかを示す重要な指標となりました。この調査によると、ロイロノート・スクールを導入している政令指定都市では、児童生徒のICT機器使用率が特に高いことが明らかになっています。GIGAスクール構想が始まってから5年、ICTはもはや特別な存在ではなく、学校の通常の学習の一部として根付いているようです。
ICT活用の実態
今回の調査は、特に小・中学校に焦点を当てたもので、ICT機器を「ほぼ毎日」活用している児童生徒の割合が高い自治体が上位にランクインしました。特に、新潟市(小学校:80.8%、中学校:85.7%)や横浜市(小学校:76.8%、中学校:76.4%)の結果は、GIGAスクール構想の目標であった「ICT利用の一般化」が実現していることを示しています。
個別最適な学びと協働的な学び
小学校におけるICTの活用は、特に「個別最適な学び」と「協働的な学び」の両立を進めています。児童たちが自分のペースで学べる環境が整い、友達と考えを共有することが容易になっています。分析の結果、対象となった6つの自治体のうち5つが全国平均を上回る水準で、ICTの利用が学びに与える影響が顕著に表れています。
思考力の育成と表現の質向上
中学校においても、ICTの活用によって「情報を整理する力」が育まれていますが、全国平均と比べてさらなる向上が期待される分野もあります。具体的には「考えを伝える工夫」や「発表の質」に関しては、まだ発展の余地があることが示されています。このことは、思考の整理から表現する力へと進化する学びの段階を示唆しています。
学びのプロセスを支援するロイロノート・スクール
ロイロノート・スクールは、児童生徒が主体的に学ぶための環境を整える上で重要な役割を果たしています。このプラットフォームには、アイデアの共有や相互評価、シンキングツールが含まれており、生徒たちが考えを深め、表現力を高めることができます。これにより、学びのプロセスは「整理」から「表現」、さらには「推敲」へと進み、学びの質が向上しています。
調査概要と今後の展望
今回の調査は、全国の政令指定都市における学力と学習状況を比較するもので、特にロイロノート・スクールを導入している6つの自治体を対象としています。調査結果から、ICT活用の定着がただの流行ではなく、持続可能な教育の新たなスタイルへと進化していることが明らかとなりました。今後もICTの活用は進み、学びの質の向上が求められる中、ロイロノート・スクールはその基盤をさらに強固なものにしていくことでしょう。このような取り組みにより、児童生徒の未来に向けた「学ぶ力」を育むことが期待されています。
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