千葉大学、地域産業創出に向けた新プロジェクトを開始
国立大学法人千葉大学(学長:横手幸太郎)が、千葉県の『令和8年度ちば地域産業創出実証プロジェクト補助金』において、代表申請者として採択されたことをお知らせします。この補助金は、地域特性や資源を活用して地域産業を創出するための実証実験を支援するもので、今後、中小企業や他の大学と連携し、持続可能な地域産業モデルの構築を目指します。
プロジェクト概要
このプロジェクトは、千葉ブルーカーボンによる産業活性化に主眼を置いています。具体的には、養殖海藻や漂着海藻を用いてヨウ素生産の向上を図るための処理システムを構築します。さらに、抽出後に残る海藻の有機残渣が、機能性製品やペットフードなどに利用可能かどうかも検証します。
参画機関は、千葉大学大学院理学研究院、千葉ヨウ素資源イノベーションセンター(CIRIC)、海洋バイオシステム研究センターなど、多岐にわたる機関が名を連ねています。これらの機関が協力し合うことで、持続可能な研究と産業の分野における新たな価値創造を目指しています。
研究背景と意義
房総半島の近海では、海藻が減少する現象、いわゆる『磯焼け』が懸念されています。海藻に含まれるヨウ素は造影剤やペロブスカイト型太陽電池などに使用されており、需要が高まっています。そのため、海藻養殖を通じて二酸化炭素を固定しながら、同時にヨウ素を生産する取り組みが注目されています。このプロジェクトは、千葉の豊かな海と貴重な資源を次世代に繋ぐ重要なステップといえます。
過去の事業では、海藻からのヨウ素生産の実証試験が行われ、結果としてヨウ素を取り出した後の海藻残渣には栄養価が高い有機物が多く含まれていることが分かりました。今年度の事業では、このブルーカーボンの価値を最大限に活かし、地域産業の活性化に寄与することを目指しています。
今後の展望
千葉大学は、地域企業との連携を強化し、実証実験から得られた知見を活かして持続可能な地域産業を構築することに注力します。今後の進展が期待されるこのプロジェクトは、地域の生態系保全と経済的な活性化を同時に実現する新しいモデルとなる可能性があります。地域の皆さんもこの取り組みにご注目いただければ幸いです。