みやこしあきこの英語版『ちいさなトガリネズミ』がNYで最優秀賞を受賞

絵本作家みやこしあきこの作品、『ちいさなトガリネズミ』の英語版が、2024年ニューヨーク・タイムズ紙およびニューヨーク公共図書館による最優秀絵本賞を受賞したのは、感慨深い出来事です。この賞は、毎年の新刊の中から選ばれる優れた絵本に与えられるもので、過去には名作の数々が受賞しています。1970年代に発表された『スイミー』や、1960年代からの『すてきな三にんぐみ』、さらに1970年発表の『かいじゅうたちのいるところ』など、数多くの傑作がこの賞をもって名を馳せています。

みやこしあきこの『ちいさなトガリネズミ』は、2022年11月に発表された作品ですが、英語版“Little Shrew”が特に海外での評価を高めました。この受賞が発表されたのは2024年11月8日で、応募作品の中から選ばれた10作品の一つとして、その名を刻みました。

受賞作品はクリスマス・イヴにニューヨーク・タイムズの紙面に掲載され、また、受賞を記念した展示も行われます。この栄誉ある賞は、2021年までに受賞した作品から数多くの名作が輩出されており、名実ともに権威あるものです。

みやこしあきこさん自身は、すでに2017年発表の『よるのかえりみち』がこの同賞を受賞しており、今回の受賞は２回目となります。絵本に対する深い愛情と独特の視点から生まれた作品は、国内外で数々の賞に輝いています。

日本では、彼女の作品はすでに小学館児童出版文化賞も受賞しており、アメリカの出版専門誌『パブリッシャーズ・ウィークリー』によっても「Best Picture Books of 2024」に選出されています。これにより、彼女の作品はますます海外に広がり、日本の絵本の素晴らしさを世界に伝えています。

絵本のストーリーは、日常の中での小さな冒険を描いたもので、主人公トガリネズミの日常生活が味わい深く表現されています。働きもののトガリネズミは、日々のルーティンをこなし、ある日ふとしたきっかけでいつもと違う出来事に出会います。この小さな冒険は、読者の心にじんわりとした温かさを残します。

著者であるみやこしあきこさんは1982年、埼玉県で生まれました。美術大学を卒業した後、絵本作家としての道を歩み始め、2009年にデビュー。その後も様々な賞を受賞し、多くの作品は翻訳され、海外でも高く評価されてきました。彼女が生み出す世界は、子どもから大人まで楽しめるもので、その魅力は尽きることがありません。

こうした受賞歴は、絵本の重要な価値を再認識させてくれます。今回の受賞によって、みやこしあきこの作品がさらに多くの人々に届き、読まれることを期待しています。