2026年1月、日本のM&A市場は過去最高の107件を記録し、取引総額は1兆7623億円に達しました。この数値は前年同月と比較して28.9%の増加を示しており、取引金額に関しては驚異的な3.3倍の上昇を見せています。
この記録的な成果は、特に三菱商事の大型買収によるもので、同社が米国のシェールガス事業を手掛けるAethonを約8210億円で子会社化したことが寄与しています。この取引は、北米の天然ガス事業を戦略的に重要視している三菱商事にとって、再生可能エネルギーへの移行期における収益基盤を強化するためのものです。エネルギー市場の変動が激しい中での安定したキャッシュフローを確保する狙いも含まれているようです。
続いて、久光製薬のMBO(経営陣による買収)が2番目に位置しています。久光製薬は、創業家により運営される資産管理会社が実施するTOB(株式公開買付け)を通じて、約3934億円で株式を非公開化する計画です。この動きは、厳しい医薬品業界においてフレキシブルに対応し、主力製品の価格下落を抑えることを目指しています。また、既存製品の価値最大化やマイクロニードル技術を活用した新規分野への展開にも力を入れていくとのことです。
3位には米KKRによるマンダムへの対抗TOBがランキングされています。KKRは、同業におけるCVCキャピタル・パートナーズの提案を大幅に上回る価格を提示しており、業界内での注目を集めています。
また、1月中には他にも多様なM&Aスキームが展開され、大型の海外投資や、経営環境の変化に対応するためのMBO、さらには投資ファンドによるTOBが多く見受けられました。以下は1月のM&A取引金額TOP10です:
1. 三菱商事:米シェールガス事業のAethonを約8210億円で子会社化
2. 久光製薬:MBOによる株式非公開化計画で約3934億円
3. KKR:マンダムに対するTOBで1株3100円の対抗提案を実施
4. スタンレー電気:岩崎電気を703億円で子会社化
5. ノーリツ鋼機:センクシアを690億円で子会社化
6. 豆蔵:スウェーデンのEQTによるTOBで588億円
7. トーセイ:サンケイリアルエステート投資法人のTOBで584億円
8. 住友ベークライト:京セラからケミカル事業を300億円で取得
9. コプロ・ホールディングス:トライトを294億円で子会社化
10. 清水建設:あおみ建設を250億円で子会社化
このように2026年1月のM&Aは多様な動きがあり、今後も注目が集まる事例が多数あります。これを受けて、企業界のさらなる進化や変革が期待されます。