大阪万博で新登場の米粉チュロス
大阪・関西万博で話題となっているのは、竹下製菓が手がける「EARTH SWEETS」で販売される米粉チュロスです。このユニークなチュロスは、酒米を40%以上磨いた後に残る糠を使用しており、サステナブルなスイーツとして注目を集めています。
酒米糠から生まれた新たなスイーツ
この米粉チュロスには、京都伏見にある玉乃光酒造の酒米の精米時に発生する糠が使われています。この素材によって、もっちりとした食感と視覚的に楽しいカラフルな見た目が生まれ、大勢の人々を惹きつけ、連日行列ができるまでの人気を誇ります。
日本酒は、原料である米を余すところなく活用する文化を育んできたサステナブルな飲み物です。しかし、精米によって発生する糠や残った酒粕の多くは、有効活用されないまま廃棄されることが少なくありません。このような現状を打破するべく、玉乃光酒造は米粉チュロスへの挑戦を始めました。
もちもちの食感と新しい体験
米粉チュロスジャパンというグループ会社が2024年に設立され、大阪万博内で米粉チュロスを販売開始した背景には、国産米粉に対するこだわりがあります。生地には国産米粉のみならず、揚げ油にも米ぬかから精製された米油を使用。さらに酒米の糠の白い部分と通常の米粉をブレンドし、風味や食感を損なうことなく、美味しさを引き立てます。これにより、フードロスの削減にも寄与しています。
この米粉チュロスは、もっちりとした食感と自然な甘さが特徴で、年齢を問わず人気です。特に、使用されている酒米の米粉がもたらす食の楽しさと環境への配慮が評価されています。
遊び心満載の文字チュロス
さらに注目は、文字をかたどった「文字チュロス」。EXPO公式キャラクター「ミャクミャク」のカラーを体現した赤と青のチュロスは、写真映えもバッチリです。スタンダードな形状のチュロスには、オリジナル、ストロベリー、ブルーシュガー、チョコ、きなこ、抹茶の6種類のフレーバーが揃い、選ぶ楽しさも満点です。
日本酒との新たなマリアージュ
EARTH SWEETSでは、玉乃光酒造の「純米大吟醸備前雄町100%」の小瓶も販売されています。日本酒は通常、和食と合わせるのが一般的ですが、実はスイーツとの組み合わせも絶妙です。甘味、酸味、旨味が重なり合う新しい食体験を提供し、訪れる人々の五感を刺激します。
サステナビリティを実現する美味しさ
今回のプロジェクトは、「おいしい×楽しい×やさしい」をテーマに、フードロス削減や新たな価値創造を目指しています。玉乃光酒造は副産物を見逃さずに活かす取り組みを通じて、新たな価値を創造し、未来の食文化を支えていく意志を持っています。
このようにして、飲食業界はますますサステナブルな方向へと向かっており、特に大阪万博という舞台でこれを体感することができます。心に残る美味しさとともに、環境への配慮を意識するきっかけにもなるこの米粉チュロス。この一歩を通じて、世界中にサステナビリティの輪が広がっていくことでしょう。