甲府市に園児置き去り防止カメラ「カメリアくん」を寄附！安全対策の新たな一歩

甲府市に寄附された「園児置き去り防止カメラカメリアくん」

2023年11月10日、山梨県甲府市において、企業版ふるさと納税制度を活用し、エムシーツー株式会社（本社：東京都新宿区）が「園児置き去り防止カメラカメリアくん」を市に寄附しました。この取り組みは、近年増加する保育現場での置き去り事故を防ぐための重要な対策とされています。

背景と課題

保育現場では、子どもたちの安全を確保することが最優先課題とされています。国や地方自治体が実施した調査によると、東京都内の認可保育所での置き去り事案は、2017年から2020年の4年間で計94件に上ることが分かっています。法的な報告義務がないため、実際の件数はさらに多いと考えられています。この背景には、保育士の業務負担増や人手不足が影響しており、より一層の安全対策が求められています。

エムシーツーによる今回の寄附は、甲府市が進める「子どもが健やかに育つまちづくり」の一環として、大いに期待されています。

「カメリアくん」の特長

寄附された「園児置き去り防止カメラカメリアくん」は、以下の四つの特長を兼ね備えています。

1. 双方向性の撮影機能
前後180度を同時に撮影することができるため、散歩や公園活動時など死角ができる場面でも安全を見守ります。これにより、保育士が目を離した瞬間でも撮影され、後の確認に役立ちます。

2. ICタグ自動検知機能
園児の衣服に装着したICタグが設定エリアから離れた場合、警告音とともに保育士のスマートフォンにアラートが送信されます。この仕組みによって、置き去りや迷子になった際の緊急対応が可能になります。

3. 通信不要の録画機能
Wi-Fiが届かない環境でも使用できるため、野外活動や交通機関内でも安心して利用できます。最大48時間の映像を保存でき、何時でも再確認可能です。

4. 多用途な利用が可能
撮影した映像は職員研修や保護者への説明の際に利用できます。これにより、トラブルが発生した際もエビデンスとして役立ち、保育の質向上につながります。

今後の展望

エムシーツー株式会社の大久津部長は、「今回の寄附を通じて、仕組みや環境を整えることの重要性を再認識しました。人に頼るだけでなく、技術を活用して安全を守ることが私たちの使命です」と述べています。さらに、甲府市長の樋口氏は、都市全体で子育て支援を進めていることに言及し、「カメリアくん」の導入が保育園での事故防止に寄与することを期待しています。

会社情報

SDエンターテイメント株式会社は、フィットネス事業や企業主導型保育事業を中心に、様々なウェルネスサービスを展開しています。また、エムシーツー株式会社はソフトウェア販売やコールセンター事業を行っており、テクノロジーを通じて地域社会に貢献しています。どちらの企業も、今後の子育て環境の改善に向けて、さらに取り組んでいく意向を示しています。