アストンマーティンValkyrieのFIA WECデビューシーズン
2025年11月10日、アストンマーティンValkyrieがFIA世界耐久選手権(WEC)デビューシーズンを見事な成績で締めくくりました。このハイパーカーは、バーレーン8時間レースで7位にフィニッシュし、ゆるぎないパフォーマンスを発揮しました。
特に注目すべきは、アストンマーティンTHORチームの009号車に乗るアレックス・リベラス選手による中盤の猛攻です。リベラス選手は、なんと5番手から一気に先頭に立ち、ValkyrieがWECレースで初めて最前列を走る瞬間を作り出しました。この偉業はデビューシーズンの中で、特に記念すべき瞬間と呼べるでしょう。
チームとしても、007号車と009号車の両方が初めて予選でトップ10入りを果たしました。007号車には、ハリー・ティンクネル、トム・ギャンブル、ロス・ガンが搭乗し、見事な走りでポジションを確保しました。両車両がグリッドで6位と9位に入り、Valkyrieはそのポテンシャルを証明しました。
Valkyrieのレース仕様は、レースに最適化されたカーボンファイバー製シャシーに、最高回転数11,000rpmを誇る6.5リッターV12エンジンを搭載しています。このエンジンは、もちろん市販用のValkyrieからの派生で、WECでは出力制限が設けられていますが、それでも強力なパフォーマンスを示すことができました。
シーズンを通じてValkyrieは多くの進化を見せ、ドライバーたちのコメントにもある通り、デビューからの成長は著しいものでした。トム・ギャンブル選手は「理想的なタイミングではなかったけれど、マシンは非常に良いパッケージで進化している」と述べ、期待を寄せています。
一方、ロス・ガン選手も「今回のレースでの性能は素晴らしかった」と評価し、WECの舞台での経験を今後の成長につなげられることを示唆しました。
アストンマーティンの耐久モータースポーツ責任者、アダム・カーター氏は「2025年の目標は、WECで世界を舞台に戦うことであり、今シーズンで着実にパフォーマンス向上を実現できたことは、全てのチームメンバーの努力の賜物です」と強調。来シーズンの継続的な発展に期待を寄せました。
Valkyrieは、アストンマーティンにとって非常に重要なモデルであり、今後の耐久レース界においてもその存在感を示していくことでしょう。デビューシーズンの成功を礎に、2026年シーズンからさらにスピードを増すValkyrieに注目です!
決戦の舞台としてのバーレーン
バーレーン8時間レースはその過酷さからも知られ、各チームが手に汗握る戦いを繰り広げる場所です。アストンマーティンTHORチームの活躍によって、このレースは他チームにとっても記憶に残る一戦となったことでしょう。WECの舞台で、Valkyrieはさらなる高みを目指し続けます。この先のレースシーズンでの進化とともに、ファンの期待も高まります。