ispace、ミッション2の打ち上げ日決定
株式会社ispaceは、東京都中央区の本社にて記者会見を行い、ミッション2「SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON」の打ち上げ日が2025年1月15日(水曜日)に決定したと発表しました。この打ち上げは、米国フロリダ州ケープカナベラルの宇宙軍基地39A射点から行われ、予定時刻は日本時間で午後3時11分です。米国東部時間では午前1時11分となります。ただし、天候などにより変更される可能性があります。
記者会見では、ispaceのコーポレートパートナーであるシチズン時計株式会社のグループ会社、シチズンTIC株式会社が製作したカウントダウンビジョンCDV-100も初公開されました。このカウントダウン・クロックは、ミッション2の発射までの時間と、着陸後のカウントダウンを表示する機能を備えており、ispaceのミッションをサポートする重要な役目を果たします。「TENACIOUS」ローバーを搭載したRESILIENCEランダーがFalcon 9ロケットに積まれる準備が進んでいます。
ミッション2のペイロード
ミッション2では、RESILIENCEランダーに6つのペイロードが搭載されます。特に注目されるのは、高砂熱学工業株式会社が提供する月面用水電解装置や、株式会社ユーグレナの自己完結型モジュールです。さらに、台湾の国立中央大学が開発した深宇宙放射線プローブ、バンダイナムコ研究所の宇宙世紀憲章プレート、ispaceの欧州法人が開発したマイクロローバー、スウェーデンのアーティストによる赤い小さな家も利用されます。このほか、ユネスコのメモリーディスクも搭載され、人類の言語や文化遺産を保護する目的があります。
ミッションのマイルストーン
ispaceは、打ち上げから月面着陸まで、10段階のマイルストーンを定めています。各マイルストーンは独自の基準に従い評価され、今後の開発にフィードバックされます。特に、前回のミッション1で成功した点は、次回へと引き継がれ、さらなる高精度な月面輸送サービスに繋がる予定です。
代表取締役のコメント
ispaceの代表取締役CEOである袴田武史氏は、本ミッションに向けての強い意気込みを述べ、「私たちのビジョンに賛同し続ける関係者全てと共に、このミッション2を成功させ、新たな章のスタートとなることを目指します」と述べました。新しい挑戦への期待感が高まる中、2025年の打ち上げが待ち遠しいです。
企業の背景
株式会社ispaceは「人類の生活圏を宇宙に広げ、持続可能な世界を創る」というビジョンのもと、月面資源の開発を進める宇宙スタートアップ企業です。日本やルクセンブルク、アメリカに拠点を持ち、現在300名以上のスタッフが在籍。2010年に設立され、米国のSpaceXのFalcon 9を利用した初のミッション1では成功を収めました。今後も月市場への進出を目指し、多様なパートナーシップを築いていく予定です。